腹部内臓動脈瘤

  • 腹部大動脈より分岐する血管もしくはその分枝の異常拡張。
  • 破裂の頻度は20%、破裂時の致死率は10〜30%。
  • 破裂時以外は症状に乏しい。

腹部内臓動脈瘤の分類

真性動脈瘤:動脈の外膜が保たれている。
  • 動脈硬化
  • 先天性動脈瘤
  • 血流依存性(門脈圧亢進、腹腔動脈狭窄)
仮性動脈瘤:外膜が破れ、周囲に血液が漏れた状態。出血性ショックの危険あり。
  • 膵炎・感染などの炎症
  • 外傷・術後など医原性
  • ベーチェット病
  • 結節性多発動脈炎(PN)
  • 大動脈症候群
  • 分節性動脈中膜融解(segmental arterial mediolysis:SAM)

腹部内臓動脈瘤の発生頻度

  • 脾動脈(60%)>>肝動脈(20%)>上腸間膜動脈、腹腔動脈、胃および胃大網動脈(それぞれ5%)、空腸結腸動脈、膵十二指腸動脈、胃十二指腸動脈、下腸間膜動脈。
  • 破裂の頻度は、肝動脈膵十二指腸動脈(膵十二指腸動脈アーケード)>上腸間膜動脈>>脾動脈。

治療適応

  • 仮性動脈瘤は絶対的治療適応となる。
  • サイズが重要:瘤径が20mm以上のとき。ただし、腎動脈瘤は15mm以上。
  • また、膵十二指腸動脈アーケードはサイズによらず適応。
  • 壁在血栓、壁の石灰化なども考慮される。

血管内治療の適応

  • 症候性の内臓・腎動脈瘤(VAA)はすべて
  • 妊娠可能年齢の女性における無症候性の内臓・腎動脈瘤(VAA)はすべて
  • 内臓・腎動脈仮性瘤(VAPA)はすべて
  • 無症候性であっても、胃動脈、胃大網動脈、膵十二指腸動脈、胃十二指腸動脈、腸間膜動脈、結腸動脈の動脈瘤(VAA)はすべて
  • 無症候性の脾動脈瘤または腎動脈瘤で 2 cm超
    とくに嚢状で、末梢側に位置し、かつ/または治療に有利な解剖学的条件がある場合
  • 無症候性の肝動脈瘤、腹腔動脈瘤、空腸動脈瘤、回腸動脈瘤で 2 cm超
  • 無症候性の動脈瘤(VAA)で、年間0.5 cm超の増大を示すもの

Cardiovascular and Interventional Radiology. 2024;47(1):26-35.

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