びまん性膀胱壁肥厚の鑑別診断
びまん性膀胱壁肥厚をきたす頻度の多い病態
- 前立腺肥大や膀胱炎に伴うもの(最多)
- 膀胱内腔の拡張不良
- 前立腺肥大や神経因性膀胱による肉柱形成(trabeculation)
- 慢性膀胱炎(感染(結核)、機械的刺激、薬剤、放射線、アレルギーなど)
症例 60歳代 陰茎がん術後、術後化学放射線療法施行後
膀胱壁はびまん性に壁肥厚あり。
経時的な変化は認めず、放射線治療に伴う慢性膀胱炎(膀胱壁肥厚)としてフォローされています。
びまん性膀胱肥厚を来す稀な病態
- 膀胱壁浮腫、出血
- 悪性腫瘍(原発性(特に腺癌)、転移性、悪性リンパ腫の2次性involvement)、
- 増殖性膀胱炎
- 好酸球性膀胱炎
- 薬剤性膀胱炎
- ループス膀胱炎
膀胱壁肥厚の定義とは何mmなのでしょうか?
具体的に何mmという基準はないと思います。