腎癌取扱い規約(第4版)(2011年発行)の主な改定点

  • WHO分類(2004)に準じた組織型分類:これが一番大きな改定
  • TNM分類(2009年版)採用した。
  • 核異型度にFuhrman分類を併記した。
  • 成長増殖様式に関する記号の追加。
  • 腎実質性上皮性腫瘍が対象:腎盂、非上皮性、混合性腫瘍などは対象外。後腎性腫瘍は付記事項。
  • とはいえ病気はborderless(腎盂癌、肉腫、混合性腫瘍、小児腫瘍、転移を忘れてはならない)

なので、鑑別を挙げるときは広く視野を持つ。

Fuhrman分類による核異型評価

  • Grade1 核の直径:10μm未満、核は円形・整、核小体は不明瞭
  • Grade2 核の直径:10-15μm、核はやや不整、核小体は対物40倍で認識。
  • Grade3 核の直径:15-20μm、核は顕著な不整、核小体は対物10倍で認識。
  • Grade4 巨大細胞もしくは紡錘形細胞

※Fuhrman gradeでは核異型度を4段階で分類している。日本では3段階。核が大きくなると悪性度が増し、gradeが上がる。

※リンパ球は10μmの大きさなので、それを物差しにして大きさを見る。

腎細胞癌分類(1985年以前)

  • 当初はシンプルなものだったが、近位と遠位ネフロンのマーカーなどがわかってきた。

→どの部分に類似しているかわかるようになってきた。(類似≠由来)

  • 2004年WHO分類では、分類が細かくなった。顆粒型の腎細胞癌は削除された。

→2011年の腎取り扱い規約へと変わっていった。

腎腫瘍の診断に有用な免疫組織化学マーカー

  • 淡明細胞型腎細胞癌:CD10,CD15,RCC-ma,N-cadherin,CA-Ⅸ
  • 乳頭状腎細胞癌:AMACR(P504S)、CK7
  • 嫌色素性腎細胞癌:EMA,c-kit,E-cadherin,CK7
  • オンコサイトーマ:EMA、E-cadherin、mitochondria antigen
  • 集合管癌:HMW-CK、UEA-1、PAX8
  • 粘液管状紡錘細胞癌:AMACR(P504S),CK7
  • 転座型腎細胞癌:TFE3、TFEB、cathepsin K、melanosome(HMB-45)
  • 腎芽腫/後腎性腺腫:WT1,CD57
  • 血管筋脂肪腫、類上皮性血管筋脂肪腫:melanosome(HMB-45)、SMA、Melan A、tyrosinase、microphthalmia transcription factor(MiTF)
  • 尿路上皮癌:HMW-CK、uroplakin3、thrombomodulin、p63、GATA3 (kuroda,nagashima et al.Pathol Int,2013)

腎癌の組織型

腎癌の組織型ってたくさんありますよね。何を覚えればいいでしょうか?

まずは、

  • 淡明細胞型腎細胞癌(Clear cell RCC)
  • 乳頭状腎細胞癌(Papillary RCC)
  • 嫌色素性腎細胞癌(Chromophobe RCC)
  • 上記腫瘍の肉腫様変化(sarcomatoid change)
  • 透析関連腎癌(※日本独特)

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腎癌の組織型別予後

成人例で最も遭遇する組織型別予後の悪い順は、

  1. 肉腫様変化を伴った腎癌
  2. 淡明細胞型腎細胞癌
  3. 乳頭状腎細胞癌
  4. 嫌色素性腎細胞癌

※嫌色素性は肉腫様にならないと転移も少ない。

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