短内転筋(たんないてんきん:adductor brevis muscle)は、大腿の内側に位置する股関節内転筋群の一つで、主に股関節の内転(脚を閉じる動作)を担います。
短内転筋のMRI画像の解剖
大腿のCTやMRI画像を読む上で短内転筋がどの場所にあるのか解剖をチェックしましょう。
解剖がよく理解できるように大腿の実際のMRI画像の短内転筋に色を付けてみました。
MRIの横断像では以下の場所に短内転筋があります。
短内転筋(たんないてんきん)は、MRIの横断像で大腿の内側に位置し、股関節付近を中心に水平に走行する筋肉として確認できます。
自分でMRI画像をスクロールしてコロコロ連続画像で見たい方はこちら→短内転筋のMRI画像の解剖
短内転筋の起始
恥骨体および恥骨下枝:骨盤の前面にある恥骨の一部から起始します。
短内転筋の停止
大腿骨粗線の上部:大腿骨の内側面、特に粗線の上部に付着します。
短内転筋の主な役割
- 股関節の内転:脚を閉じる動作を補助します。
- 股関節の屈曲(軽度):股関節を軽く曲げる動き(脚を前に出す動作)を補助します。
- 股関節の内旋(補助的):脚を内側に回す動作をわずかにサポートします。
短内転筋の特徴
- 深層筋:短内転筋は内転筋群の中で中間層に位置し、長内転筋の深層、大内転筋の浅層にあります。
- 小さな筋肉ながら重要な役割:他の内転筋とともに脚を内側に引き寄せる動作を支え、股関節の安定性を助けます。
短内転筋は、内転筋群の一部として歩行や姿勢維持に重要な筋肉です。また、股関節を支える筋肉の一つとして、スポーツや日常動作で不可欠な働きをしています。