感染性腸炎の分類
感染性腸炎は以下のように分けられます。
なかでも最も頻度が高いのが、小腸型です。
小腸型の中でも頻度が高いのがウイルス型です。
小腸型の感染性腸炎の画像所見
小腸型の感染性腸炎の画像所見1)としては、
- 小腸を中心に多量の液貯留を認める。
- 内腔の拡張は軽度でガスは少ない。
- 通常、壁の浮腫性肥厚を認めない。(∵この群は粘膜に侵入しないため)
といったものが挙げられます。
The 地味!!ですね。
壁の浮腫性肥厚を通常認めないのです。
そして、逆に、小腸壁に浮腫性変化を認めた場合は、
- 腸管アニサキス症
- 血管炎
- 循環障害によるものなど
を考える必要があるとされます。
症例 50歳代女性 腹痛、下痢嘔吐
小腸の拡張および液貯留を認めています。
ケルクリング襞が目立ちますが、粘膜下層の肥厚は認めません。
結腸には広範に液体貯留を認めており、下痢症に矛盾しない所見です。
感染性腸炎(ウイルス性小腸炎疑い)と診断されました。
関連記事:小腸炎の鑑別診断は?CT画像診断は?
参考文献:1)臨床画像 Vol.34 No.10増刊号,2018 P177