舟状月状骨解離(scapholunate dissociation)とは?
・文字どおり、舟状骨と月状骨が解離する状態。靭帯損傷や骨折により手根骨の配列異常をきたし、症状をきたすもの(手根不安定症(carpal instability))の中で最も頻度が高い。
- 舟状月状骨靭帯
- 橈骨舟状骨靭帯
の緩みや断裂により生じると言われる。
・SLAC wristの原因の一つ。
・月状骨周囲脱臼よりも頻度が高いが、より軽い損傷である。
舟状月状骨解離の診断は?
レントゲン正面像
舟状骨と月状骨の距離が2(3)mm以上で疑われ、4(5)mm以上で確定される。
他、正面像で舟状骨が短縮してリング状に見え、側面像で月状骨の異常掌屈がなく舟状月状骨角が増大する。
MRI
舟状骨と月状骨の間に関節裂隙の開大を認め、本来低信号である靭帯内に異常な高信号を認める。
SLAC wirstとは?その原因は?
SLAC wristとは舟状骨・月状骨・橈骨の配列の乱れ、適合性に異常が生じ、関節症へと至る病態。
原因としては、
- 舟状月状解離
- 舟状骨偽関節
- 舟状骨窩に骨折の及ぶ遠位橈骨骨折
- キーンベック病
など。
参考)臨床画像 vol.28,No.5,2012 P617-618、関節のMRI P380-381
お早う御座います!
大変参考になりました!
今後とも宜しくお願いします!
糸井
そう言っていただけると幸いです。
こちらこそありがとうございます。