結核腫(Tuberculoma)
- 肺野に孤立性結節性病変のパータンで見られる。
- 乾酪壊死を含む肺結節で、周囲が類上皮細胞や厚い線維性被膜で被包化された肉芽腫。
- 好発部位はS1,2,6。
- 通常2cm以下の境界明瞭な比較的高吸収な結節。
- 石灰化を伴うことが多い。
- 衛星結節を周囲に伴うことがある。(腫瘍との鑑別に重要)
- 内部に空洞を伴うことがある。
- 内部は造影効果を欠くのが基本であるが、辺縁にリング状に造影されるのが典型。
- ただし、時期によっては造影効果を呈し、腫瘍との鑑別が困難。
- 粟粒結核とは別であり、粟粒結核は、結核菌による敗血症が生じて肺に病巣をつくるもので、全身のあらゆる部位の結核で発症しうる。
症例 30歳代女性 結核性リンパ節炎、結核腫フォロー
左上葉に石灰化を有する結節影あり。結核腫を疑う所見。
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