Sponsored Link

肝海綿状血管腫(cavernous hemangioma)

・肝の良性腫瘤性病変の中で最多

中年以降の女性に多い。

・健診の腹部超音波検査やCTで偶然発見されることが多い。

・無症状で臨床的に問題となることはない。

Sponsored Link

・ただし、サイズが大きい巨大血管腫の場合、新旧の血栓形成により血小板が過剰に消費されてしまい、血小板減少や出血傾向などのDIC症状を伴うことがある。この場合は治療の対象となる。

画像所見

・通常5cm以下の単発性腫瘤として発見される。

・ダイナミックにおいて辺縁から造影され、造影効果は徐々に中心部に広がっていき(progressive centripetal fill-in)、平衡相から遅延相でも遷延する造影効果(prolonged enhancement)を認める。

・T1強調像およびT2強調像では嚢胞と類似した画像。拡散強調像では高信号を呈する。

動画で学ぶ典型的な肝血管腫(30歳代男性例)

▶キー画像

hemangioma1 hemangioma2hemangioma4 hemangioma5 hemangioma6

海綿状血管腫(非典型例)

・小さく、早期濃染の強い(全体が濃染される)ものもあり、これらはAP-shuntを伴うことがある。(染まりの早い血管腫。早期濃染→肝細胞相だけではなく、平衡相でも抜けることがあるので注意。peudo washout sign。Kyung Won Doo,et al,AJR 2009)

動画で学ぶ肝血管腫(AP-shuntを伴う)

▶キー画像hemangioma


症例 50 歳代の女性。検診で肝機能障害を指摘。

cavernous hemangioma2013年放射線科診断専門医試験問題49より引用。

肝臓S7/8にAPshuntを伴う血管腫あり。早期から著明に造影効果を認めており、平衡相にて周囲血管とほぼ等吸収を示している。

平衡相で初めてdot状の染まりを呈する染まりの遅い血管腫もある。この場合、乏血性の腫瘍(転移など)との鑑別が問題となるが、T2WIで血管腫の場合は高信号となる点で鑑別可能。

・腫瘍の近くに脂肪肝の取り残しが見られる場合があり、悪性腫瘍と紛らわしいことがある。

肝表の陥凹を認めることがある。

早期の濃染が腫瘍の中心に出現するものがある。

・内腔が血栓化し、染まりの悪いものもある。

・その血栓が石灰化していることもある。

妊娠や出産を契機に大きくなるものがある。

症例 30 歳代の女性。検診の超音波検査にて肝内に腫瘤を指摘。

hemangioma hepatic

2007年放射線科診断専門医試験問題48より引用。

肝左葉に腫瘤あり。肝辺縁から徐々に造影効果を認めており、血管腫を疑う所見。このようにサイズが大きい場合、血小板が過剰に消費され、出血傾向やDICを起こすことがあり、治療の対象となる。

Sponsored Link

 

関連記事はこちら