膵仮性嚢胞(pseudocyst)

・内壁が上皮を欠き、結合組織で覆われている。

・内容物は、膵液(アミラーゼなど)や壊死組織融解物。膵管との交通が認められる。

・膵嚢胞の5割程度と最多。なので、膵嚢胞をみたらまず仮性嚢胞を疑う。

・発生機序により急性慢性に分けられる。

・原因としての膵癌を見逃さないようにする。

・治療は、嚢胞ドレナージ。適応は、自覚症状がある場合、感染や出血の合併例、長径が6cmを超えるもの、6週間の経過観察で縮小しないもの。

急性仮性嚢胞(Acute pseudocyst)

・急性膵炎や外傷に起因する。

・生じた壊死組織や血液、漏出膵液が被包化されることにより生じる。

・膵障害発生時より5週間前後に発生。

膵外に発生する事が多い。

・膵外では腹腔内、後腹膜、肝や脾の実質臓器内、時に縦隔へ進展する。

・周囲に炎症性変化あるため診断容易。

・経過中に認められる合併症は感染>>出血、穿破、消化管・胆道閉塞。

・特に出血は最も重篤な合併症。急性→壁が脆弱→仮性動脈瘤に注意!

・保存的治療で10-30%は自然消失する。

症例 70歳代女性 膵炎→腹腔内(網嚢内)へ波及

acutepseudocyst

慢性仮性嚢胞(Chronic pseudocyst)

・慢性膵炎、外傷性、特発性などで膵液がうっ滞し、膵管が破綻して膵液が貯留して生じる。

膵内に発生することが多い。

・壁は安定しており、経時的変化少ない。

・背景膵として正常例も少なくない。

画像診断

・境界明瞭で内部に液体貯留を認める壁の厚い単房性嚢胞

・造影で被膜に造影効果が認められる。

膵仮性嚢胞の画像診断(慢性膵炎に生じた慢性仮性嚢胞)

▶キー画像 pseudocyst1pseudocyst2



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