【腹部TIPS】症例14 解答編

症例14

【症例】30歳代女性

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下腹部の人工物は何?

 

子宮内に高吸収な人工物を認めています。

この人工物(異物)は横断像でも冠状断像でもY字型をしています。

これはなにでしょうか?

 

子宮内避妊用具であるIUD(Intrauterine device)です。

診断:IUD

 

子宮の内腔に装着します。IUDは一度装着すれば、数年にわたり避妊が可能ですが、放線菌感染(actinomycosis)することがあり注意が必要です。

 

同じIUDでもいろいろ形や濃度に種類があります。

【症例】60歳代女性

よりカクカクしてY字に近いIUDです。

【症例】40歳代女性

こちらのIUDは上の2症例のように高吸収ではなく、低吸収を示しています。

関連:骨盤内感染症・骨盤内炎症性疾患(PID)の画像診断のポイントは?

その他所見:右卵巣内にやや高吸収あり、卵巣内出血を起こしている可能性あり。

お疲れ様でした。

今日は以上です。

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