症例68 解答編

症例68

【症例】60歳代 男性
【主訴】食思不振
【現病歴】小脳梗塞で神経内科に入院中。

【既往歴】2型糖尿病、高血圧、冠動脈疾患(PCI後)
【データ】尿定性 白血球(2+)、細菌(3+)

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単純CTのみですのでややわかりにくいですが、膀胱壁はびまん性に肥厚し、膀胱内および膀胱壁と思われる部位にbubble様のガスを認めています。

膀胱内のみとしては分布が不自然ですね。

気腫性膀胱炎を疑う所見です。

診断:気腫性膀胱炎

 

※気腫性腎盂腎炎を伴っていない場合は、抗生物質で保存的に加療されます。

※気腫性膀胱炎は、糖尿病患者で起こる事が多いとされ、今回糖尿病でインスリン治療されている方であり合致します。

※尿培養からは大腸菌(Escherichia coliが検出されました。

関連:気腫性膀胱炎の画像診断

その他所見:

  • やや胃前庭部に壁肥厚があるかもしれません。ベタっとしていてわかりにくいですね。
  • 結腸憩室あり。
  • 輸精管の石灰化あり。
  • 動脈硬化あり。
  • 少量腹水あり。
症例68の動画解説

お疲れ様でした。

今日は以上です。

今日はちょっとシンプルでしたね。

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