気管支原性嚢胞(bronchogenic cyst)

  • 食道重複嚢胞や神経腸管嚢胞などと同様に前腸(foregut)に由来し、その中で最も頻度が高い
  • 全縦隔腫瘍の4-6%。
  • 90%以上が中縦隔(80%)や肺内(15%)に発生する。
  • 気管分岐部周囲に好発し、壁は呼吸上皮で覆われ、壁内に軟骨がある場合に診断が確定する。
  • 稀に出血、感染によりサイズ増大、周囲臓器への圧排所見を呈することがある。

気管支原性嚢胞の画像所見

  • 通常CTでは水〜気管支分泌物に相当する低吸収値〜比較的高吸収を示す(気管支原性嚢胞は比較的高吸収を呈しやすい)。
  • MRIではT2WIで著明高信号、T1WIではその成分により低〜高信号。凝血塊や蛋白成分の沈殿により内部に液面形成を認めることあり。
  • 鑑別は、胸腺嚢胞、心膜嚢胞、嚢胞性奇形腫など。画像のみでは鑑別困難なことも多い。

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