縦隔嚢胞性疾患総論
・気管支原性嚢胞、心膜嚢胞、胸腺嚢胞が高頻度。
・いずれもCTにてlow、内部に造影効果なし、境界明瞭な薄壁の被膜に囲まれた嚢胞性腫瘤を呈する。T2WI high、T1WI low。内部が高蛋白、出血、感染を伴う場合は、CT値↑、T1WI highを示す場合がある。
・充実部分なし。わずかでも充実部分あれば、成熟奇形腫が鑑別にあがる。
名称 | 由来 | 好発部位 |
気管支原性嚢胞(bronchogenic cyst) | 前腸 | 気管、気管分岐部周辺の中縦隔 |
心膜嚢胞(pericardial cyst) | 心膜の発生過程で形成 | 心膜縦隔膜右の前縦隔 |
胸腺嚢胞(thymic cyst) | 第3鰓嚢から発生する胸腺の遺残組織 | 下頚部~前縦隔 |
リンパ管腫(lymphangioma) | リンパ系に発生した組織奇形 | 前縦隔頭側多房性の嚢胞性腫瘤
内部隔壁はT2low |