好酸球性副鼻腔炎(eosinophilic sinusitis)
- 従来は慢性副鼻腔炎に含まれていたが、最近は1つの疾患概念として確立。粘膜/鼻ポリープに著明な好酸球浸潤を伴う、難治性・易再発性の慢性鼻副鼻腔炎。
- 気管支喘息との関連大。
- アスピリン喘息における副鼻腔炎は難治性。
画像所見
- 著明な両側性びまん性軟部構造。(片側性の場合はアレルギー性真菌性副鼻腔炎の可能性が高い。)
- 篩骨洞〜中鼻道優位。下鼻道領域は保たれる傾向にある。
- 著明な鼻腔ポリープ形成
- アレルギー性ムチンによりCTにてやや高吸収(アレルギー性ムチン)の構造。T2WIで著明な低信号のため含気があるように見える場合もある。
- 洞内圧上昇により骨壁のpressure erosionが起こる事あり。術前評価で重要。
症例① 60歳代女性
篩骨洞〜中鼻道優位に濃度の高い粘膜肥厚を認めています。
下鼻道領域は保たれています。
好酸球性副鼻腔炎と診断されました。
症例②
両側著明な粘膜肥厚+内部に高吸収域をみたら好酸球性副鼻腔炎を鑑別に挙げるようにしましょう。