肺カルチノイド(carcinoid)
・肺腫瘍の1〜2%。神経内分泌細胞由来。
・多くは中枢気道に発生する肺門型。40%は亜区域より末梢の気管支に発生。
・発症年齢は40-50歳代。通常のLKより若い傾向あり。
・定型的なものは、圧排増殖型の境界明瞭な球状の腫瘤を形成し、中枢側の気管支内腔内にポリープ状に発育するため、気管支閉塞に伴う臨床症状を示すことが多い。
・肺のカルチノイドのうち、定型的カルチノイド(中枢側にできやすい)が80-90%で、非定型的カルチノイドが10-20%程度。
・非定型的は、悪性度が高く、壊死や浸潤、転移を来しやすい。
・高頻度に症状あり。咳嗽、血痰、肺炎、胸痛など。
画像所見
▶CT所見:
・CTでは球状あるいは卵形の腫瘤あるいは結節と してみられる。
・境界は鮮明で、辺縁は平滑かやや分葉状。
・丸い形状を示さない場合は、気管支や肺動脈に沿った細長い形状を示す。
・比較的中枢側の気管支から発生し、それも気管支の分岐部近くに多い。
・CT では、腫瘤内に点状の石灰化を見ることがあるが、カルチノイド全体の30%程度である。
・しばしば気管支内に小結節を形成することがあり、これが高分解能 CT(HRCT)で観察できる。
・中枢なら、気道内腫瘤として、末梢ならば、肺腫瘤+endobronchial componentとして発生する。
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