気管支肺炎(bronchopneumonia、小葉性肺炎)とは?
- 病原体が終末細気管支または呼吸細気管支を障害
→炎症細胞浸潤>浮腫、滲出液(細気管支炎)
→炎症が細気管支の壁を越えて細気管支周囲肺胞領域から小葉に及ぶ(巣状の気管支肺炎となる)
→区域性の分布を示す。 - 起炎菌としては、マイコプラズマ、ウイルス、黄色ブドウ球菌、グラム陰性桿菌(あらゆる菌種)など。
気管支肺炎のCT画像所見
- 気管、気管支粘膜上皮に親和性があり、気管支→細気管支→周囲肺胞領域へと比較的緩やかに進行するため、気管支・細気管支壁肥厚や小葉中心性陰影を呈する。
- この小葉中心性陰影と融合した数cm大のコンソリデーションが区域性、斑状分布に混在する。
- 気管支に病変が存在するために、無気肺性変化が生じやすい。
症例 30歳代 男性 マイコプラズマ肺炎
左下葉に気管支壁の肥厚と周囲小葉中心性の結節影およびそれらが融合した浸潤影が区域性に広がりあり。
気管支肺炎のパターンです。
気管支壁の肥厚って何ミリからという基準はありますか?ぱっと見の印象なのでしょうか。
コメントありがとうございます。
何mmという基準はないと思います。そもそも測定するのが大変です。
正常例ですと空気に対して高吸収な気管支壁はほぼ見えません。
今回の症例のように壁をはっきり同定できる場合は肥厚ありと判断します。
ありがとうございます。助かります。