気管支結核(bronchial tuberculosis)

  • 区域気管支までの中枢気道にみられる結核病変。
  • 気道壁に潰瘍や肉芽が形成される。肺病巣から菌が気管支壁内に侵入したり、リンパ節病巣から気管支への穿破が原因とされる。
  • 活動性結核の10〜40%に見られる。
  • 近年その頻度は、多剤耐性菌の増加やHIV蔓延などにより増加。
  • 咳嗽、喘鳴、嗄声などが主症状で喘息と誤診されることがある。 しばしば発熱を欠く。
  • 基礎疾患のない女性や若年者に多い。
  • 左主気管支病変が多い。
  • 活動性病変は排菌の可能性が高く、排菌量のわりに肺病変が目立たないか軽微な場合は、気管支支結核を疑う必要がある。
  • 肺病変が軽微な場合は診断が遅れることがある。
  • 活動性病変には化学療法、瘢痕狭窄には手術やステント留置が行われる。

気管支結核の画像診断

  • 左主気管支〜気管が好発部位
  • CTでは、気管支壁の肥厚や狭窄を容易に確認できる。二次性変化である無気肺、過膨張、粘液栓などがみられることもある。画像上は、中枢型の肺癌との鑑別が困難であることが多い。
  • 線維硬化期では内腔平滑な狭窄を示す。

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