脳梗塞の病態および病因検索
心原性塞栓の検索
- 経食道法による心臓エコー
- 造影CT(心電図同期が有用)
- 心臓MRI(black-blood法)
内頚動脈起始部壁在粥腫検索
- 頚部超音波
- 造影CT angiography (MPRや原画像による狭窄率の評価が必要)
- MRI(black-blood法、造影MRA)
脳梗塞症例における胸腹部造影CTでチェックする項目
- 上行大動脈から大動脈弓部の壁在粥腫や解離
- 大動脈および腸骨動脈のアテローム硬化性変化
- 左房左心耳血栓
- 腎梗塞(特に塞栓症において)
- 悪性腫瘍
- 誤嚥性気管支肺炎
- 下肢深部静脈血栓
※脳梗塞が起これば、凝固能チェック→異常なら胸腹部CTで悪性腫瘍チェック。
∵悪性腫瘍は凝固能異常をきたすから。小細胞癌、卵巣癌、悪性リンパ腫。
悪性腫瘍合併脳梗塞=Trousseau症候群を示唆する頭部MR所見
どういう分布の梗塞のときに悪性腫瘍合併を疑うか?
- 多血管支配域に多発する梗塞。
- 両側、前方循環系+後方循環系 、一元的には説明ができない梗塞のときに疑う。
- 経時的段階的に発症することもある。
- 髄質動脈領域,深部穿通脈領域の微小梗塞のことが多い。
- D-dimer高値も手がかりになる。
- 脳梗塞急性期→悪性腫瘍の screeningが必要
症例 60歳代男性 中咽頭がん多発転移あり。歩行障害出現あり。
小脳半球及び大脳半球に血管支配領域に関係なく多発する小さな脳梗塞あり。Trousseau症候群と診断されました。
浮腫関連の本を読んでいて Trousseauについて調べなければとおもっていたところです。
Dーダイマー高値 の欄に記載してありました。
40の回答をもう一度読み返します。