脳幹脳炎の鑑別診断
- ①一時性脳炎を起こす病原体の直接感染によるもの(単純ヘルペス、水痘-帯状疱疹ウイルス、日本脳炎、エンテロウイルス、リステリア、結核など)
- ②傍感染性脳幹脳炎
- ③Bickerstaff型脳幹脳炎
- ④原因不明の脳幹脳炎
に分類される。
日本脳炎
- 両側視床、橋、中脳(特に黒質)、小脳、大脳皮質・白質(特に海馬)、基底核などに認める。
- これらの病変はしばしば出血を伴う(acute necrotizing encephalopathy of childhoodに酷似する)。
エンテロウイルス71
- 手足口病やherpanginaの原因となる。時に脳幹脳炎を来す。
- 橋や延髄の背側、中脳被蓋、歯状核にT2高信号を呈する。
- ときに脊髄前角付近、視床、被殻にも病変あり。
単純ヘルペスや水痘-帯状疱疹ウイルス
- 三叉神経や内耳神経の増強像とT2強調像で脳幹に高信号病変が見られることがある。