気管気管支(tracheal bronchus)
- 気管支分岐の正常変異の一つ。
- 気管より上葉気管支、もしくはその一部が直接分岐する先天奇形(正常変異)。
- 鈴木らは0.64%で見られると報告している。
- 主気管支から上葉へ分岐するものも含まれる。
- 右側に多い。
- CT画像の横断像では見逃しやすいので、冠状断像などMPR画像での観察が重要。
- 成人では肺炎などを来して症状を来すこともあるが多くは無症状で偶然発見される。
- 小児では反復性肺炎、喘鳴、呼吸困難で発見されることがある。
- 気管気管支を閉塞することによる合併症を生じる可能性があるため、気管支挿管や気管支鏡検査の際には注意が必要。
- 気管支の正常変異として副心臓枝がある。
症例 30歳代女性
引用:radiopedia
気管支から右側に上葉気管支の一部が直接分岐しています。
気管気管支(tracheal bronchus)を疑う所見です。
参考文献:
- 新 胸部画像診断の勘ドコロ P121-2
- 画像診断 Vol.40 No.11増刊号 2020 P11
- 画像診断 Vol.35 No.3 2015 P315-7
- 臨床画像 Vol.37 No.4 増刊号 2021 P53-4