第1中手骨基部骨折
- 母指のCM関節での中手骨骨折。
- 中手骨骨折の25%が母指に発症し、そのうち80%が母指基部骨折。
- ボクシングや転倒で母指の先端部から根元に向かって強い力が加わることで、母指の中手骨の根元に骨折が起こる。
- 別名Skier’s thumbと呼ばれ、つまみ動作や握り動作をした状態での受傷が特徴的。
第1中手骨基部骨折の分類
- CM関節の関節内骨折と関節外骨折を区別する。
- 関節内骨折は、部分関節内骨折のBennett骨折、完全関節内骨折のRolando骨折に分類される。
- Bennett骨折は中手骨に付着する長母指外転筋が末梢骨片を橈側へ牽引・転位する脱臼骨折であり、この際に基部に三角骨片が残る。
Bennett骨折
母指に大きな外力がかかり、中手骨に付着する長母指外転筋が橈側へ牽引転位する脱臼骨折で、三角骨片が残る。
参考文献:
- 臨整外 56巻5号 2021年5月 P506-507
- 骨折ハンター P183-187