橈骨頭骨折1)2)
- 20-60歳の女性に多く、肘関節周囲骨折の中で約3割を占める比較的よく遭遇する骨折。
- 転倒、転落により肘伸展位で手をついて受傷する。
- 肘関節脱臼と肘頭骨折は、救急車で来院し、レントゲンでは明確骨折タイプというのが典型例。しかし、橈骨頭骨折は、独歩で外来受診し、微妙骨折タイプというのが典型例。つまり、見逃されやすい骨折であり、肘を痛がっていたら全例で本骨折を疑うことが重要。2)
- Hotchkiss分類(改訂Mason分類)で3つに分類される。
橈骨頭骨折の画像所見(Hotchkiss分類(改訂Mason分類))2)
- 橈骨頭のくびれあるいは頭部に骨折線が入るのが典型例。
- 骨折線は2mm以内のことがほとんど(62%)。
- 転位が2mm未満(TypeⅠ)なら保存治療、2mm以上(TypeⅡ、Ⅲ)ならば手術適応となる。
参考文献
- 臨整外 56巻5号 2021年5月 P475-477
- 骨折ハンター P123-126