大腿骨ステム周囲骨折とは?
- 大腿骨近位部骨折後に、大腿骨人工物置換術を受けた患者が転倒などで受傷する。
- 人工物置換術施行症例の増加と超高齢社会により、今後増加が予想される外傷である。
- 大腿骨近位部骨折の術後では大腿骨骨幹部が最多。幹=stemであるため、特に大腿骨近位部骨折の術後のインプラント周囲骨折は「大腿骨ステム周囲骨折」と呼ばれる。
- 骨折部位とインプラントの位置関係、弛みなどで保存治療、手術治療(骨接合術またはステム入れ換え併用)の治療方針が決まる。
- 骨折部はインプラントが途切れた部分か、インプラント周囲で起こることが多い。
- Baba分類、Vancouver分類を用いて治療方針を決定する。
症例 70歳代女性
両側人工骨頭あり。
左インプラント周囲に骨折線を認めており、大腿骨ステム周囲骨折と診断されました。
参考文献:
- 臨整外 56巻5号 2021年5月 P543-532
- 骨折ハンター P64-70