前立腺癌のリンパ節転移
- 所属リンパ節は閉鎖リンパ節、内腸骨リンパ節、外腸骨リンパ節。これらに転移があった場合、N1となる。
- 他、遠隔転移(M1a)に相当する大腿上リンパ節、総腸骨リンパ節、傍直腸リンパ節、正中仙骨リンパ節、総腸骨動脈分岐部レベルの傍大動脈・傍大動脈リンパ節をチェックする。
- 総腸骨リンパ節領域
- 正中仙骨リンパ節領域(←ちょっとわかりにくいですが、総腸骨動脈分岐部より下方に認めています。)
- 短径10mm(8mm)以上を有意ととる。→これでも感度は36%程度。ただし、10mm以下でも指摘はする。転移リンパ節の70%は8mm以下とも報告されている。(PSA>10ng/ml、GS≧8で同じリンパ節でも転移の可能性が高くなると報告されている。(日本版ノモグラム))
- 多方向からの観察が必要。※coronal像を加えると、内腸骨領域のリンパ節が見やすくなる。
- DWIを追加して探す。
- PSMAーPETはリンパ節の検出に優れていると報告されているが本邦での保険適応なし。
【前立腺癌取扱い規約によるリンパ節の分類】
●所属リンパ節:内腸骨リンパ節、外腸骨リンパ節、閉鎖リンパ節
●遠位リンパ節:鼠径リンパ節、総腸骨リンパ節、正中仙骨リンパ節所属リンパ節に転移あり→N1
所属リンパ節以外の転移→M1aとなります。
— ごろ~にゃ@画像診断cafe (@radiology_cafe) October 9, 2021
症例 70歳代男性 前立腺癌
両側閉鎖神経リンパ節の腫大あり、DWIで異常な高信号あり。リンパ節転移が疑われる。
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