肺動静脈奇形 (瘻)(PAVM:pulmonary arteriovenous malformation/fistula)

  • 肺動脈と肺静脈が毛細血管を経ないで、直接短絡している疾患。
  • 特発性、Rendu-Osler-Weber症候群((遺伝性出血性毛細血管拡張症)→多発が多い)に伴う。
  • Rendu-Osler-Weber症候群は肺動静脈奇形の半数を占め、皮膚、粘膜、その他の臓器にもAVMをもつ。
  • 一般に外傷等により後天性に肺動静脈短路を生じる場合があり、肺動静脈瘻(AV fistula)と呼んで区別する。
  • 低酸素血症→多血症、脳梗塞、脳膿瘍、破裂して肺出血、喀血、血胸を来すこともあるが、成人の場合は無症状の事も多い。
  • 単発型、多発型、びまん型があり、前二者は流入動脈塞栓術の対象となる。(2/3が単発。)
  • 流入動脈が3mm以上であれば治療適応。
  • 治療は動脈塞栓術が主体。困難な場合は、肺部分切除術など。

肺動静脈奇形 (瘻)の画像所見

  • HRCT(単純でもよい)で形態、数、径、部位を評価。

分類 (simple type80%)

  • 単純動静脈奇形(simple type)→流入A、流出Vが1本ずつ
  • 複合動静脈奇形(complex type)→流入A2本以上、流出V1~2本。
  • 流入Aの径が3mm以上→脳の合併症の頻度が増大
  • ダイナミックCTで結節は血管と同じ動態を示す。
症例 50歳代女性

胸部CTの横断像です。

中葉に1.7cm大の境界明瞭な結節あり。

結節には血管の流入および流出を認めており、造影効果あり。肺動静脈奇形瘻を疑う所見です。

肺野条件にて上下を見ると流入動脈は1本、流出静脈は1本であり、simple typeの肺動静脈奇形瘻であることがわかります。

手術にて、肺動静脈奇形瘻と診断されました。

こちらの症例の結節と血管の関係を動画で確認する。

肺動脈から連続する1本と、肺静脈へ戻っていく1本がそれぞれあることが確認できます。

症例 40 歳代の男性。脳梗塞を発症し救急車で搬送された。

pulmonary arteriovenous malformation

2016年放射線科診断専門医30より引用。

右下葉に2箇所結節影あり。ともに血管構造をなしている。40歳代で脳梗塞あり、肺動静脈奇形(瘻)を疑う所見。

症例 63 歳の女性。胸部異常陰影の精査。

PULMONARY ARTERIOVENOUS MALFORMATION2005年放射線科診断専門医試験問題36より引用。

胸部単純X線にて左心横隔膜部に結節状陰影あり。造影CTではこの結節状陰影に連続する拡張した2本の血管、流入動脈および流出静脈を認めており、肺動静脈奇形(瘻)を疑う所見。

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