眼窩吹き抜け骨折(blow out fracture)
・眼窩骨折で最多。
・正面から眼にボールが当たるような鈍的な衝撃→眼窩内の圧上昇→眼窩壁が破綻、骨折する。
・眼窩の下壁内側部および内側壁(紙様板)に多い。眼窩吹き抜け骨折は下壁の骨折を一般的に指す。
・下壁から上顎洞に、内側壁から篩骨洞に、眼窩内脂肪や外眼筋が逸脱することがあり、上下方向の眼球運動障害、複視、眼球陥凹などを生じる。
・特に、下斜筋、下直筋が上顎洞へ嵌頓した場合に、上方視、斜上方視が障害され、複視を生じる。ただし、眼窩内容物の逸脱が多い場合は、正中位にあっても複視を生じることあり。
・内側壁の骨折では眼窩内気腫を合併することあり(5割程度)。
・眼窩上壁の骨折は前頭洞の骨折によりblow-in骨折を生じる。
・治療は、骨折整復術。
こちらも詳しくまとまっています。→眼窩吹き抜け骨折の症状、画像診断、手術適応まとめ!
眼窩吹き抜け骨折の画像所見
・CTでは冠状断像での評価が有用で、眼窩底から逸脱した脂肪や筋肉を評価する。
・骨折の評価はCTが、軟部組織の評価はMRIがそれぞれ適している。
症例 20歳代男性 顔面打撲、複視、頭痛あり。
眼窩上壁骨折で髄液が漏れた場合は目どの辺に髄液が貯まりますか?
コメントありがとうございます。申し訳ありませんが、それはケースバイケースだと思われます。