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眼球内(ぶどう膜)悪性黒色腫(ocular malignant melanoma)
- 多くは脈絡膜発生であり、眼球内後方1/3にドーム状〜ある程度の大きさになるときのこ状の腫瘤として認められる。
- この形状を呈するのは、腫瘍がBruch膜を貫通して腫大していることを示唆し、同部位にくびれを生じる。
- 成人の眼球内腫瘍で最多。
- 症状は視力低下や視野障害。無症状のこともある。
- 肝転移を来たしやすい。
眼球内(ぶどう膜)悪性黒色腫の画像所見
- T1WIにて高信号、T2WIにて低信号が特徴的。黒色腫に含まれるメラニンが常磁性体物質であり、メラニンの含有量に応じてT1WIで高信号を呈する(つまり必ずしも高信号ではない場合もある)。
- 造影効果は中等度と言われる。
- 眼球内で浸潤し、強膜を超えた周囲への浸潤や、視神経に沿った浸潤にはGdによる造影が有用。
- 悪性黒色腫はCTでは硝子体よりも高吸収を呈する。
症例 60 歳代の女性
糖尿病の眼底検査時に偶然病変を発見された。
(2008年放射線科診断専門医試験問題18より引用)
左眼球内の内側にT1WIにて高信号、T2WIにて低信号を呈する腫瘤あり。悪性黒色腫に特徴的な信号。
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