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視床下部過誤腫(hypothalamic hamartoma)
・視床下部神経やグリア組織からなる過誤腫で、真の腫瘍ではない。
・思春期早発症や、けいれん発作、笑い発作で発症する。
・視床下部の灰白隆起から脚間槽に突出する腫瘤として認められる。
・2歳までの発症が多く、男児に多い。ただし10代などでもみられる。
・組織学的には正常の灰白質に類似する。
・内部には様々な程度のグリオーシスが見られ、MRIの信号強度を左右する。
視床下部過誤腫のMRI画像診断
・T1WIにて等信号、T2WIにて等信号〜軽度高信号を示し、造影効果は認めない。
・思春期早発症を来す過誤腫はサイズが小さいことがあるので注意。
・T2WIで明らかに高信号を知恵する場合は、神経膠腫などの腫瘍との鑑別が必要になることもある。
症例 4 歳の女児。1 歳半から思春期早発症状が認められ、てんかん発作が出現した。
(2008年放射線科診断専門医試験問題12より引用。)
視床下部から鞍上部に境界明瞭な腫瘤あり。T1WIで等信号、T2WI で軽度高信号を呈する。造影効果は認められない。これらより、またエピソードより、灰白隆起に発生した視床下部過誤腫を疑う。
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