前腸性嚢胞(ciliated hepatic foregut cyst)

  • 発生期に前腸を覆う絨毛上皮の遺残によるもの。気管支原性嚢胞と同様の疾患。
  • 肝左葉内側区を中心とする肝表に好発する。肝表から膨隆することあり。
  • 肝内に発生する唯一の線毛性嚢胞。
  • 内部には粘稠度の高いムチンを有する。
  • 症状は認めず、各種画像検査で偶然見つかることが多い。
  • 嚢胞内部はさまざまな信号パターンを呈し、まれに出血を伴い、T1WIにて高信号のものもある。
  • 通常5cm以下。
  • 単純CTで内部のムチンを反映して通常の嚢胞より高吸収を呈する。
  • MRIでは、内容物を反映してT1WIにて低〜等〜高信号、T2WIでは高信号として描出されることが多い。
症例 60歳代男性

CILIATED HEPATIC FOREGUT CYST1

肝S4辺縁より突出する、やや濃度の高い嚢胞性病変あり。前腸性嚢胞が疑われる。

症例 40歳代男性 検診でたまたま見つかった。

CILIATED HEPATIC FOREGUT CYST

(放射線科診断専門医試験問題2010年47番より引用)

肝S4辺縁にT1WIにて等信号、脂肪抑制T2WIにて高信号、ダイナミックにて造影効果は乏しい嚢胞性病変あり。

場所と信号パターンから、前腸性嚢胞が疑われる。

 

参考)肝胆膵の画像診断―CT・MRIを中心に P178-179

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