乳腺症

  • 組織学的には増殖性変化と退行性変化が共存する病態。
  • 正常乳腺でも見られる多彩な組織像がある範囲にまとまって認められるときに、乳腺症という。
  • 正常乳腺でも見られる組織像とは、乳管過形成、小葉過形成、閉塞性腺症、硬化性腺症、アポクリン化生、嚢胞、線維腺腫症。
  • つまり、月経前にエストロゲンが上昇することで、乳管、小葉、間質は増大し容積が増え、月経後にはエストロゲンが減少することで容積が減少するのが普通だが、こうした変化の中で、何らかの原因により、過形成を起こし正常範囲から外れたものが乳腺症。
  • ほとんどは、乳管の末梢部、最終乳管・小葉単位に認められる。
  • 嚢胞性変化が最も頻度の高い病変。
  • 両側対称性で、びまん性・領域性に認められる。
  • 30歳後半から閉経前後に多い。
  • 硬結や腫瘤、疼痛、乳頭分泌を主訴とする。この症状が、月経前に増強、月経後に軽快する。
  • 相対的なエストロゲン過剰が原因であると考えられている。
  • 大部分は閉経後に自然消失するため、経過観察でよい。

鑑別診断

  • 区域性、限局性の場合は、DCISや末梢性乳管内乳頭腫。
  • 構築の乱れを示す場合は、浸潤性小葉癌、硬癌、硬化性腺症内癌などが鑑別になる。
  • 乳腺症の構成成分の1つである硬化性腺症は、構築の乱れを来たし、DCISを合併することがあるので、注意。

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