ナボット嚢胞(Nabothian cyst)
・子宮頸部の移行帯(transformation zone)に生じる頻度の高い良性嚢胞。
・頚管腺開口部が扁平上皮で覆われる結果生じる貯留嚢胞のこと。
・充実性部分を伴わない境界明瞭な類円形嚢胞を呈する。
・核異型や核分裂像は認めない。
・鑑別は、悪性腺腫、頚管過形成。画像では鑑別できないこともある。
ナボット嚢胞の画像診断
・数mm-1cm大で、しばしば多発する。
・多発している場合は、嚢胞間に正常頸部間質が確認できる。
・T1WIで低信号-高信号、T2WIで高信号を呈する。造影効果はない。
症例 50歳代女性
症例 49 歳の女性。
2005年放射線科診断専門医試験問題54より引用。
子宮頚部にT2WIにおいて高信号を示す大小の嚢胞が多数認め、各嚢胞の間には正常の頚部間質が介在している。Naboth嚢胞を疑う所見。
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