脊柱管狭窄の原因は?全体像!
脊柱管狭窄の全体像は次のようになります。
特に何が原因で起こるのかは1つ1つ考えながらチェックしておきましょう。
脊柱管狭窄の原因はおおまかに下記のように分類されます。
脊柱管狭窄の原因
脊柱管狭窄の原因には以下のものがあります。
- 変形性脊椎症:髄核変性、終板周囲の変性、椎体辺縁の骨棘形成
- 椎間板髄核偏位:膨隆(bulging)、ヘルニア
- 靭帯の肥厚・変性:黄色靭帯、後縦靭帯
- 脊椎配列異常:変性脊椎辷り症、後弯症、側弯症
- 椎間関節の変性:椎間関節の骨過形成、傍椎間関節嚢腫
文字で見ているだけじゃ、わかりにくいので、実際の画像を見ながら理解していきましょう。
ここでは横断像と、矢状断像を用いて理解していきます。
横断像
何がどうなれば脊柱管が狭くなるでしょうか?
その前に解剖の復習
- 髄核(椎間板)
- 後縦靭帯
- 椎間関節
- 黄色靭帯
があります。
脊柱管が狭窄するのは、それぞれの解剖物が脊柱管を邪魔するように肥厚したり、突出すればいいですね。
次のようなときに脊柱管は狭窄します。
- 髄核:後ろまで出てくれば脊柱管は狭窄する。(膨隆、ヘルニア)
- 後縦靭帯:厚くなれば脊柱管は狭窄する。(肥厚、骨化)
- 椎間関節:厚くなれば脊柱管は狭窄する。(肥厚)
- 黄色靭帯:厚くなれば脊柱管は狭窄する。(肥厚、骨化)
これを見ながらMRIの画像を見ればわかりやすいですね。
続いて矢状断像で見てみましょう。
矢状断像
何がどうなれば神経孔が狭くなるでしょうか?
その前に解剖の復習
- 椎体
- 黄色靭帯
- 椎間関節
- 髄核(椎間板)
があります。
脊柱管が狭窄するのは、横断像同様に、それぞれの解剖物が脊柱管を邪魔するように肥厚したり、突出すればいいですね。
次のようなときに脊柱管は狭窄します。
- 椎体:後ろに骨棘ができれば狭窄する。(変形性脊椎症)
- 黄色靭帯:厚くなれば脊柱管は狭窄する。(肥厚、骨化)
- 椎間関節:厚くなれば脊柱管は狭窄する。(肥厚、骨化)
- 髄核(椎間板):後ろまで出てくれば脊柱管は狭窄する。(膨隆、ヘルニア)
これだけじゃなく、次のようなときにも狭窄します。
まずは椎体の辷り症です。
椎体がすべれば狭くなります。
つまり、椎体が配列異常を起こすと狭くなります。
また、椎間板の変性により、椎間板腔の幅が減れば狭窄します。
これを椎間板腔の減高と言います。
この記事で用いた色付きのMRI画像はこちら
こちらにもイラスト入りでわかりやすく解説しました。
最後に
脊柱管狭窄の原因についてまとめました。
- 椎体
- 黄色靭帯
- 後縦靭帯
- 椎間関節
- 髄核(椎間板)
これらの解剖を意識してMRI画像をチェックしてみましょう。