肝細胞癌の遠隔転移

  • 肝外転移は肺、リンパ節、骨、副腎の順で頻度が高い。
  • 肝外転移が直接の死因となるのは7.6%と報告されており、それが予後に影響することは少ない。
  • オリゴ転移の状態で肝内病変や肝機能が維持されているという条件では、転移巣であっても切除術を含む局所療法が治療成績の向上に寄与する。
オリゴ転移とは??
遠隔転移を来した病巣の数が数個のみの状態をオリゴ転移という。転移があってもオリゴ転移であれば局所治療を行うことによって長期生存、場合によっては根治に導けることがあることが知られるようになった。
  • 「画像診断ガイドライン 2021年版」では、肝外転移の危険因子(門脈内腫瘍栓、AFP>200mg/mL,PIVKA-Ⅱ≧300mAU/mL,血小板数≦13万、原発病変のFDG集積高値、65歳未満)の症例で、肺、リンパ節、骨、副腎を対象に、CT(肝ダイナミック+胸腹骨盤)、骨シンチグラフィ、FDG-PETを行うことを推奨している。

肝細胞癌の遠隔転移として最も多いものを一つ選べ。

  • 肺転移
  • 腹膜播種
  • リンパ節転移
  • 脳転移

正解!

不正解...

正解は肺転移です。

肝外転移は肺、リンパ節、骨、副腎の順で頻度が高い。

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肝内胆管癌の遠隔転移

  • 遠隔転移は肺、腹膜、骨の順で多く、その大半は初診から1年以内に指摘されている。
  • 発見後の予後は4~5か月。

肝外胆管癌および胆嚢癌

  • Wangらは、4061例の検討で初診時の単一臓器の転移先で最も多いのは、いずれも肝で50%程度を占め、遠隔リンパ節転移(約6%)が2番目に多く、次いで肺、骨、脳と報告している。
  • 多臓器に転移することも稀ではなく、特に肺に転移を有する症例は、その他の臓器にも転移していることが多い。

肝外胆管癌および胆嚢癌の初診時の単一臓器の転移先で最も多いものを選べ。

  • リンパ節

正解!

不正解...

正解はです。

初診時の単一臓器の転移先で最も多いのは、いずれも肝で50%程度を占め、遠隔リンパ節転移(約6%)が2番目に多く、次いで肺、骨、脳と報告されている。

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関連記事:肝細胞癌の治療後の局所再発のCT,MRI画像診断のポイント

参考文献:画像診断 Vol.43 No.11 増刊号 2023 P95-6

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