脊椎圧迫骨折
- 外傷、骨粗鬆症、椎体への腫瘍の浸潤などにより生じる。
- 急性期〜亜急性期には骨折部に一致した疼痛を生じる。
- 骨粗鬆症による圧迫骨折は高齢者に多く、特に閉経後の女性に多い。他ステロイドの使用、アルコール、喫煙などもリスクファクターとなる。
- 胸腰椎移行部や腰椎に好発し、椎体前上方の終板に生じることが多い。
- 外傷性では破裂骨折との鑑別が重要。
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脊椎圧迫骨折の画像所見
- 椎体高の減少や椎体終板の陥凹として認め、単純X線でも観察は可能だが、急性期病変の有無についてはMRIでの評価が必要となる。
- 単純X線やCTでの圧迫骨折が新鮮骨折かどうかの判断は外傷などのエピソードと過去画像との比較でできることがある。
- MRIでは、新鮮骨折は骨髄浮腫を反映してT1WIで低信号となり、脂肪抑制T2WIもしくはSTIRで病変部が明瞭な高信号となる。
- 圧迫骨折の2/3は無症候性で症状がないため、陳旧性のものはレントゲンやCTで偶発的に見つかることが多い。
- 転倒直後の楔型変形の椎体の多くは陳旧性骨折。
参考文献:
- すぐ役立つ救急のCT・MRI 第2版 P335
- 骨折ハンター P29