ブラ(bulla)とは?
- 肺胞構造の破壊によって気腫状に拡張した気腔のこと。
- ほとんどが喫煙者に生じる。
- 広範な小葉中心性または傍隔壁性肺気腫に合併することが多い。
- 特に胸膜下の大きなブラは傍隔壁型肺気腫に合併することが多い。
- つまり、気腫の一部が壁を形成してブラになると考えられる。
- 自然気胸の原因となる。
- 薄いが明瞭な壁構造を有する点が気腫と異なる。
画像上の特徴
- ブラ・ブレブ:壁構造を有する
- 気腫:壁構造を有しない
ブラとブレブの違いは?
- ブラは径1cmを超える(通常数cm)気腔で、1mm以下の薄い壁により境される。特に胸膜直下で認める。
- ブレブは基本臓側胸膜内に存在する小さな気腔で、径が1cmに満たないもの。
- CTではブラとブレブは区別できず、まとめてブラとする。
ということで、ブラ、ブレブ、気腫をシェーマで表すと次のようになります。
ただし、気腫が進行するとブラを形成することからもわかるように、ブラと気腫も明瞭に画像上に分類されるわけではありません。
参考:
やさしイイ胸部画像診断教室 P 107
困ったときの胸部の画像診断 P138-141
画像診断 Vol.30 No.11 臨時増刊号2010 P132-137