胎便性腹膜炎(meconium peritonitis)

出生前に腸管穿孔があり、そこから胎便の腹腔内への漏出がベースにある。

・胎便の漏出が、無菌性の癒着性の化学的腹膜炎を引き起こす。

・24時間以内に石灰化を腹腔内に引き起こすことあり。

・約半分に小腸閉鎖や膜様狭窄が基礎疾患にあり、それにより穿孔をきたすもの。

・レントゲンで偶然発見される場合と、癒着性イレウスにより発見される場合あり。

・つまり、気づかれたときには、穿孔は閉鎖しており、症状はなく石灰化のみで気付かれることあり。

・ただし生後も穿孔部が残ると、細菌性腹膜炎を合併することあり。

胎便性腹膜炎の画像所見

・腹部単純X線において、腹膜、腸間膜、大綱に不整な石灰像を認める。石灰化の形は様々。石灰化は陰嚢内に認められることもある。

・限局性のものでは、周囲組織を巻き込んで嚢胞(cystic meconium peritonitis)を形成する。

・エコーやCTにて腹水貯留を認める。

化学性腹膜炎
  • 胎便性腹膜炎
  • 胆汁性腹膜炎
  • 腹膜透析に合併する腹膜炎
  • 異物腹膜炎(ガーゼなど)

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