門脈血栓症の原因
- 特発性(小児、若年成人に多い。新生児期の敗血症が関与か。)
- 肝細胞癌(患者の30-60%に認める)
- 肝硬変
- 門脈圧亢進
- 胆管細胞癌
- 膵癌、胃癌による腫瘍浸潤
- 外傷
- 血液疾患
- 敗血症
門脈血栓症の画像所見
・エコーで門脈に血栓を認める。門脈は拡張していることがある。
・造影CTでは低吸収の血栓を門脈に認める。
・門脈に沿って胆嚢窩、十二指腸、膵に接する領域に拡張、蛇行した肝へ向かう多数の側副血行路(海綿状像、cavernous transformation)を認めることがある(2割程度)。
症例 60歳代男性 肝硬変
上腸間膜静脈から門脈〜肝内門脈にかけて血栓あり。求肝性の側副路であるcavernous transformationの形成あり。
症例 50歳代男性 肝硬変
肝は辺縁鈍で凹凸不整。肝硬変あり。脾静脈に血栓あり。腹水あり。