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上咽頭癌を診断する上で、理解すべき構造

epipharyngeal carcinoma

Rosenmuller窩(fossa of Rosenmuller)

・外側窩ともいい、上咽頭の外側壁と後壁の境界部にあり、耳管隆起の後方に存在する陥凹。

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上咽頭癌はRosenmuller窩を含む外側壁および後壁に好発する。Rosenmuller窩が不明瞭な場合は耳鼻科で調べてもらう必要あり。

・生理的に不明瞭になる場合あり:高齢者(萎縮による)、若い人(リンパ組織が豊富)

※高齢者ではValsalva変法CTは、口を閉じて頬を膨らませていきんだ状態で撮影する方法。上咽頭も伸展・拡張した状態になるので不明瞭な場合は有用。

耳管咽頭口(耳管開口部)

・耳管は上咽頭と中耳腔をつなぐ経路。

中耳腔に空気を送り込み、物を飲みこんだときに咽頭腔と鼓室の間の圧を均衡に保機能がある。

・耳管咽頭口は耳管隆起の下にスリット状に開口する。

・耳管隆起は、飲み込んだりあくびで開閉する。これには口蓋挙筋、口蓋張筋、耳管咽頭筋が関与。いずれも三叉神経第3枝支配。

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耳管が機能障害→中耳腔は急速に陰圧→中耳腔や乳突蜂巣に漿液性の液体貯留を起こす→滲出性中耳炎となる。

・逆に、片側性の滲出性中耳炎を見たら→上咽頭癌により耳管が狭窄しているのではないかと考える必要あり。

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耳管隆起

耳管隆起の前後に2つの陥凹が見られ、前方には耳管咽頭口が開口し、後方にはRosenmuller窩が存在する。

耳管隆起は上咽頭の外側壁を構成し、その正常形態を形成する重要な構造物である。

咽頭頭底筋膜(pharingobasilar fascia)

・上咽頭収縮筋群を支持する強靭な筋膜である。これにより癌や炎症の波及から守られている。外側には傍咽頭間隙、後方には咽頭後間隙がある。

咽頭頭底筋膜と頭蓋底の間の隙間に耳管が走行する。この隙間がMorgani洞である。

・咽頭頭底筋膜は腫瘍や炎症の進展を防ぐ障壁と考えられている。

咽頭頭底筋膜はCTやMRでは見えない。(ただし見えるという人もいる。)周囲の筋肉、脂肪、血管から類推することは可能。深部構造は左右対称なので、不整や非対象を捉えることが重要。

epipharyngeal carcinoma1

Morgani洞

咽頭頭底筋膜前部上縁の欠損部をいい、咽頭帆挙筋と耳管軟骨部がMorgani洞の中を貫通する。

・この筋膜の欠損部は上咽頭癌が咽頭粘膜病変が傍咽頭間隙、頸動脈間隙、頭蓋底へ進展する経路になりやすい。

[illust_bubble subhead=”咽頭頭底筋膜は” align=”right” color=”blue” badge=”check” illst=”check-m2-l”]強靭な膜で病変を上咽頭外へ進展するのを防ぐ強固な障壁の役割を果たしますが、Morgani洞はその欠損部であり、弱点といえます。[/illust_bubble]

咽頭後リンパ節群

Rouviere lymph内側型外側型に分けられる。

外側は人名を冠して、Rouviereのリンパ節と呼ばれる。

・いずれも上咽頭、中咽頭からのリンパ流を受け→深頸リンパ節→後頸三角リンパ節に注ぐ。

・咽頭後リンパ節群は舌骨より頭側に存在し、内側群は上中咽頭のレベルで正中にあり、通常小さいか欠損している。外側群は内頸動脈の内側、椎前筋の外側に位置する。

・内側群は一般にCTやMRで描出されない。

外側群は正常若年者でも高い頻度で認められる。1cm以下が正常とされるが、通常は3〜4mmである。年齢が高くなるにつれ描出される頻度は減少し、特に40歳以上で描出された場合は注意を要する。

[illust_bubble subhead=”なぜこのリンパ節が重要か?” align=”right” color=”blue” badge=”check” illst=”check-m2-l”]

・それは、上咽頭からの最初の灌流路で、上咽頭の所属リンパ節だからです。理学的に触知することが出来ず、そのため画像診断の役割が大きいのです。

・外側咽頭後リンパ節群は中咽頭、下咽頭、軟口蓋の悪性腫瘍からもしばしば転移を来すので注意を要します。

上咽頭癌の約90%で初診時よりリンパ節転移が認められ、その半数は両側性です。(中心壊死は20%程度)[/illust_bubble]

参考)頭頸部画像診断に必要不可欠な臨床・画像解剖 

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