Sponsored Link

脳動脈瘤の種類・形態学的鑑別は?

動脈瘤は形状から、

  • 嚢状動脈瘤(saccular aneurysm)
  • 紡錘状動脈瘤(fusiform aneurysm)

に分類されます。

  • 嚢状動脈瘤の頻度が高く、破裂をきたすのはほとんど囊状動脈瘤
  • 囊状動脈瘤はその成因として、分岐部に血行力学的な要因で生じる。
  • 紡錘状動脈瘤はその成因として動脈硬化性変化や血管炎、解離が原因となる。
  • また動脈硬化による潰瘍や壁内出血により、破裂の危険な高い仮性動脈瘤を形成することがある(blisterlike aneurysm)。

嚢状動脈瘤(saccular aneurysm)

症例 60歳代女性

saccular aneurysm

左のIC-PCに4.5mm大の嚢状動脈瘤(saccular aneurysm)を認めています。

症例 70歳代女性

saccular aneurysm1

左のICA(内頚動脈)に4.5mm大の嚢状動脈瘤(saccular aneurysm)を認めています。

症例   60歳代女性 スクリニーング

lt IC-PC aneurysm mra findings

左IC-PCに3mm大の嚢状動脈瘤を認めています。

動画でチェックする。

紡錘状動脈瘤(fusiform aneurysm)

  • またICAからP-com起始部がICA側に底部を持つ円錐状に拡張し、その頂点より連続してP-comに移行するパターンを漏斗状拡張 Infundibular dilatationといい、MRAでは嚢状と鑑別が難しいことがある。破裂の危険はない
  • 漏斗状拡張(infundibular dilatation)は入口部が最大径3mm以下であり、末梢につれて先細りする形態。

Infundibular dilatation

※infundibular:漏斗状の

漏斗状拡張の要点

Pool&PottsによるIC-PCの漏斗状拡張の定義
  • 最大径が3mm以下である。
  • 先端に後交通動脈を認める。
  • 形が円形または円錐形で嚢状や不整形を呈さない。
  • 動脈瘤としてのneckを有さない。
症例 30歳代女性 右IC-PCにinfundibular dilatation

Infundibular dilatation1

右のIC-PCに漏斗状拡張 Infundibular dilatationを認めています。

脳動脈瘤の好発部位は?

  • 嚢状動脈瘤の80~90%はWillis動脈輪前半部分岐部と中大脳動脈に好発する。

すなわち

  1. 前大脳動脈A1-A2から前交通動脈分岐部(30%)
  2. 内頚動脈C2-C1、特に内頚動脈と後交通動脈分岐部(IC-PC)(30%)
  3. 中大脳動脈M1末梢分岐部(20%)

aneurysm

  • その他約10%が椎骨脳底動脈系に発生する。
  • 破裂動脈瘤の術前診断には、空間分解能が高く血行力学的な情報がある脳動脈造影(DSA)がgold standardとなる。

脳動脈瘤の大きさによる分類

  • 小型動脈瘤:10mm未満。
  • 大型動脈瘤:10mm以上25mm未満。
  • 巨大動脈瘤:25mm以上。

脳動脈瘤に対するMRAの適応

  • 一般集団でのスクリーニングとしてMRAを施行することには議論あり。
  • 高リスク群(家族歴や多嚢胞性腎症など)におけるスクリーニング。
  • 脳神経症状を有する例での除外診断目的。
  • 動脈瘤があることが分かっているが、非治療例での経過観察目的。
  • 動脈瘤治療後の経過観察目的。
  • くも膜下出血例。

Sponsored Link

 

関連記事はこちら