Bosniak分類(ボスニアック分類)とは?

腎臓の嚢胞性腫瘤の良悪性の鑑別に以下の分類(Category)が提唱されています。

カテゴリーはⅠ〜Ⅳの4つに加えてⅡFの5つからなります。

1つ1つ見ていきましょう。

Bosniak分類カテゴリーⅠ

bosniak classification category1

単房性、薄い嚢胞壁の嚢胞です。

内容物は水濃度で、良性の単純性嚢胞と考えられます。

無治療となります。

Bosniak分類カテゴリーⅡ

bosniak classification category2

2つ以下の薄い隔壁をもち、わずかな石灰化を有することもある嚢胞です。

あるいは、3cm以下の高吸収嚢胞がこれに該当します、

大部分が良性であり無治療となります。

症例 70歳代女性

Bosniak

左腎に多発嚢胞あり。

嚢胞壁にわずかな石灰化を認めています。

Bosniak分類のcategoryⅡ相当です。

Bosniak分類カテゴリーⅡF

bosniak classification category2F

まず、ⅡFのFはfollow(経過観察)のfです。

3つ以上の薄い隔壁を有し、最小限の増強効果を認めることもあります。

また3cm以上の高吸収嚢胞もここに該当します。

これらは、悪性の可能性は低いが経過観察が必要となります

Bosniak分類カテゴリーⅢ

bosniak classification category3

厚い不整な嚢胞壁や隔壁をもつ嚢胞や、明瞭な造影効果を有する嚢胞、粗大な石灰化を有する嚢胞がここに該当します。

悪性の可能性があります

症例 50歳代男性

bosniak3

左腎臓の下極に多房性のう胞性病変を認めています。

一部は壁が厚く、造影効果が強い部位あり。

Bosniak分類のcategoryⅢに相当します。

Bosniak分類カテゴリーⅣ

bosniak classification category4

嚢胞壁や隔壁から隆起あるいは浸潤する造影される充実部分を有する嚢胞がここに該当します。

大部分が悪性です。

症例 50歳代男性

bosniak classification category4

左腎嚢胞に結節を認めており、ダイナミックCTにおいて早期相でよく染まり、平衡相で抜け(washout)を認めております。

嚢胞内に発生した腎細胞がんを疑う所見であり、Bosniak分類のcategoryⅣに相当します。

Bosniak分類と嚢胞の数、壁の厚さ、造影効果の関係は?

bosniak classification

 

Bosniak分類と腎嚢胞の対処方法

  • category Ⅰ、Ⅱ→良性の嚢胞
  • category ⅡF→悪性の可能性は少ない(5%)が、経過観察が必要。Fはfollow upのF。
  • category Ⅲ→50%が悪性。手術など病理学的探索が必要。
  • category Ⅳ→悪性であり、手術が必要。

※ⅡFでも20%程度の悪性が含まれ、Ⅲでも20〜50%程度の良性が含まれることが知られている。

category ⅡFの経過観察は、まず半年後変化なければその半年後、さらにその後は1年毎に最低5年間経過観察することが推奨されている。1)2)

categoryⅡFのフォロー
最初はCT→あとはMRIで5年間フォローする!

 

単純嚢胞

1)単発性腎嚢胞

  • complicated  cyst
  • 腎癌の嚢胞変性
  • 感染性嚢胞(膿瘍)

2)多発性腎嚢胞

  • 単純性嚢胞が多発している場合と多嚢胞腎(polycystic  kidney)の場合がある。
  • 先天性:常染色体優性遺伝(ADPKD)
  • 後天性:腎透析、結節性硬化症やvon-Hippel-Lindau病など。

3)多房性腎嚢胞

  • 嚢胞型腎細胞癌
  • 隔壁を有する単純嚢胞
  • 腎膿瘍
  • multilocular cystic nephroma(MCLN、多房性腎症)
    ⇒腎癌でも同様の画像を呈することがあり鑑別困難。
  • その他、限局性の多嚢胞性異型性
    ⇒正常腎実質を欠くことで診断は容易。

4)嚢胞性病変と鑑別が問題となる疾患

1)J Am Coll Radiol 7:754-773,2010
2)Radiology 249:16-31,2008



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