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Willis動脈輪と前方・後方循環

頭部MRAの画像を見るときに、解剖が頭に入っていないと当然読めません。
MIP像を見ても、何が何だかわからないとならないために、まずは自分で主要な血管を紙に書けるようにしましょう。

研修医
脳の動脈の解剖がわかりません。
指導医
以下の解剖を自分で描けるようにしましょう。

mra2

研修医
といわれてもどうやってどこから描けばいいですか?
指導医
下の動画を参照して描き方を参考にしてください。すぐに解剖が覚えられますよ。
動画で学ぶWillis動脈輪

研修医
なるほど。これを見ながらだと、理解できますね。

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低形成が起こりうる部位(正常変異)

指導医
正常解剖がわかったあとに、知っておくべきことは、正常でも低形成が起こりうる場所を知っておくことです。

下の図の部位に低形成(=血管の描出がない!)を認めても、安易に狭窄あり!としないように注意しましょう。

mra3

低形成が起こりうる場所
  1. 前交通動脈
  2. 前大脳動脈のA1の部分(ただし左右どちらかのみ)
  3. 後交通動脈(両側の場合もあり)

 

内頸動脈(ICA)の解剖

指導医
また、内頚動脈は他の主要血管と異なり、細かいところまで解剖を記載する必要があります。

C1-5の他に右にあるように、床上部、海綿静脈洞部、海綿静脈洞前部、錐体部、頸部といった表現をすることもありますので、その対応関係を以下でチェックしておきましょう。

mra1

  • C1:Pcom、前脈絡動脈の分岐部から前・中大脳動脈への最終分岐部までの部分。
  • C2:前床突起上で硬膜を貫通後、Pcom分岐部近位までのくも膜下腔内を走行する部分。C2近位部より眼動脈が起始する。
  • C3:頚動脈サイフォン部のうち前床突起内側で後上方に屈曲する硬膜外の部分。
  • C4:海綿静脈洞の内側部を前走する部分。
  • C5:頚動脈管を通って頭蓋内に入り、頚動脈溝に沿ってMeckel腔の内側を海綿静脈洞に向かう部分。
ICAの全体像を動画で見てみる

頭部MRAで見るべきポイント

  • 主幹動脈のstenosisの有無、aneurysmの有無を記載する。
  • MRA上見えなくてもよい血管を知っておく。Willis動脈輪に関しては、個人差が多く、すべて描出されていなくてもnormal variationである。(特にA1、Pcom)
  • 椎骨動脈も一方が描出されてなくてもnormal variation(低形成)。ただし、解離や閉塞でないことを確認する必要あり。
  • PCAがPcomを介して内頸動脈から栄養を受けているタイプをPCA胎児型という。これも正常変異。
  • aneurysmの検索には元画像を利用し、好発部位を中心に追っていく。直径3mm以上のものは有意にとる(破裂しやすいとされる)。

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MRAで動脈瘤を見落とさないために

  • MIP像のみではなく、元画像もチェックする。
  • MIP像では、縦方向の回転と横方向の回転がそれぞれ強い(発見しやすい)動脈瘤があることを知る。
  • 縦方向の回転は、前交通動脈部、M1-M2部、脳底動脈頂部の動脈瘤を主にチェックする。
  • 横方向の回転では、内頸動脈サイフォン部、前交通動脈部、M1-M2部、脳底動脈頂部、脳底動脈-上小脳動脈部、後下小脳動脈部を主にチェックする。
  • 内頸動脈のサイフォン部は重なりが多く、見逃しやすいので、要注意。元画像と合わせて評価する。
他の主要血管を動画で見てみる!

脳の血管の解剖を実際のMRAのMIP像を回転させながら学べるオンライン教材を開発しました。ぜひ使ってみてください。→脳MRA正常解剖ツールはこちら

参考)脳MRI 1.正常解剖

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