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滑膜性骨軟骨腫症(synovial osteochondromatosis)

関節腔、健鞘、滑液包に生じる病因不明の滑膜組織軟骨化生とこれに続発した関節内遊離体の形成。近年は良性腫瘍が本態ともいわれる。

滑膜結節と遊離体に特徴的な石灰化・骨化(軟骨性骨化)が見られるが、5-30%の症例には、認めない。大きさは1mm-3cm。

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・二次性の変形性関節症へ移行する。

・20-40歳代の男性に好発。男女比2:1。

・ほとんどは単関節性。

膝関節、股関節、肩関節、肘関節>手・脚関節>手指の小関節。

・関節水腫はないか少量。

・症状は、緩やかに進行する腫脹、疼痛、可動域制限や、関節内遊離体嵌頓による突然の疼痛とロッキング症状。

・一般的な病期分類はMilgram分類が用いられ、phase 1-3に分けられる。

・治療は滑膜切除術+遊離体摘出術。

・ときに再発することあり。

滑膜性骨軟骨腫症の画像所見

・単純レントゲンで腫脹した関節、腱鞘、滑液包内に無数の小石灰化結節あるいはリ軟骨性骨化結節がみられる。骨侵食像を認める事もある。ただし、石灰化がない場合は所見がないこともある。

石灰化は、点状、環状、孤状などあり、大きさは比較的均一であることが典型例であるが、そうでない場合もある。

軟骨性結節はT1WIで低信号, T2WIで著明な高信号の分葉状を呈し、石灰化・骨化領域はT1WIおよびT2WIで低~無信号を示す。

・CTは石灰化・骨化した遊離体を明瞭に描出する。

症例 50 歳代の男性。右膝関節痛。

synovial osteochondromatosis

2015年放射線科診断専門医試験問題より引用。

単純レントゲンで関節、腱鞘、滑液包内に無数の小石灰化結節あり。T2WIで著明な高信号の分葉状を呈し、石灰化・骨化領域はT1WIおよびT2WIで低~無信号を示している。滑膜性骨軟骨腫症を疑う所見。

 

症例 30 歳代の男性。右股関節痛。

synovial osteochondromatosis

2012年放射線科診断専門医9番より引用。

MRIでの所見はPVNSに酷似。ただしCTで石灰化を有する点で鑑別できる。

関節周囲の石灰化

・関節内軟骨や滑膜、関節包、腱・靭帯付着部などに石灰化をきたす。

  • 結晶沈着性関節症
  • 滑膜性骨軟骨腫症
  • 痛風結節
  • アミロイド関節症 など

関節内遊離体を生じる疾患

  • 離断性骨軟骨炎:単数
  • 滑膜性骨軟骨腫症:多数
  • 骨軟骨骨折:単数〜複数
  • 変形性関節症:ないことが多い

参考)
・骨軟部画像診断のここが鑑別ポイント 辰野聡先生
・骨軟部疾患の画像診断 第2版 上谷雅孝先生
・臨床画像2010年9月 読影に役立つ石灰化の知識 骨軟部 自治医科大学 篠崎健史先生ら

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