
アテローム血栓性脳梗塞はその原因により大きく、
- 血栓性
- 塞栓性
- 血行力学性
に分類することができますが、じゃあ今見ているこの画像はどれに分類されるのだろう!?と考えるとよくわからないことがしばしばあります。
非常に悩ましいのがこのアテローム血栓性脳梗塞です。
でも、これを観るとちょっとホッとするかもしれません。
アテローム血栓性脳梗塞の●●
お疲れ様でした。
今日は以上です。
今回の気づきや感想などを下のコメント欄にお願いします。
救急画像診断の重要ポイントをギュッと濃縮してお届けします。
アテローム血栓性脳梗塞はその原因により大きく、
に分類することができますが、じゃあ今見ているこの画像はどれに分類されるのだろう!?と考えるとよくわからないことがしばしばあります。
非常に悩ましいのがこのアテローム血栓性脳梗塞です。
でも、これを観るとちょっとホッとするかもしれません。
お疲れ様でした。
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アテローム性脳梗塞において、その原因にかかわらず治療方針に変わりはないのでいすね…読影するにあたって少し気が楽になりました。
けれど、問題はトレーニングなので、できるだけ可能性の高い機序を考えて記載していきたいと思います。
初回のMRIだけではそこまで深く言及しなくてよいということですね。
とはいえ、おっしゃるようにできるだけ可能性の高い機序を考察することは重要ですね。
こういう考え方がある、というのを知って少し安心しました(^^)
確かに、僕も専門外でもあって(?)、これまでアテローム性梗塞の3分類を詳しく知らずとも治療には移せていたので、脳外科の先生のおっしゃっていることも理にかなっているな、と思います。
ただ、どの疾患でも(特に若いうちは)どのように発症したのかを考える癖をつけておくことは意味があると思うので、たとえばこの講座のように、少なくとも実臨床よりも時間的余裕のある場合は正解せずとも機序まで考えていければな、と思っています(^▽^)/
アウトプットありがとうございます。
>どの疾患でも(特に若いうちは)どのように発症したのかを考える癖をつけておくことは意味があると思うので、たとえばこの講座のように、少なくとも実臨床よりも時間的余裕のある場合は正解せずとも機序まで考えていければな
ですね。
ある程度は機序まで考えてみたいところですね。
でないと、
DWI高信号→脳梗塞あり!終わり!
となってしまいますからね。
まあ、それでもそこできちんと脳外科や神経内科にコンサルトできれば、現場では良いのかも知れませんが(;゚ロ゚)
専門の先生は治療方針が変わらないことを知っているからこそ割り切れるのですね。
検査でも、技師はあれもこれもと頑張ったが先生的には別にこれだけで十分。というのはよくあることだと思います。
検査の目的や治療法を理解しているからこそ最低限必要なラインを判断できるし、余裕も持てるのだなと感じます。
アウトプットありがとうございます。
もちろん情報は多いほうがいいのですが、とくにMRIでは1症例あたりにかけられる時間にも限りがありますので、
どこで割り切るかというのも現場では重要ですね。
逆にこの所見があったら、このシークエンスも追加した方がよいのではないか!という判断ができれば、
そこでこっそり追加していただいたら主治医の先生は喜ぶでしょうね。
それも慣例化すると追加で撮影して欲しいと要望がでて、検査を圧迫していくわけですが。
放射線科は常にそのあたりで他科との攻防がありますね。
クリアカットにありがとうございました。
ただ自分の中でまだ一つだけ、整理がつかない事があります。
①心房細動などからの塞栓性梗塞
②A to Aのようなアテローム血栓性梗塞の中の塞栓症
はどのように画像的に鑑別すべきでしょうか。
①はMCAの本幹が詰まって範囲の大きい脳梗塞
②は同側の細かい散在性の脳梗塞
と考えたら良いのでしょうか?
サイズが絶対の指標になるものでしょうか?
(例えば小さい塞栓が心房細動から飛ぶことはないのか?)
これも他の検査含め、総合的に考えて全体像をみて、その場その場で解釈するしかないのかもしれませんが。。。先生が頭部MRI/MRAを読影されている時は、どのように考えておられるのでしょうか?
アウトプットありがとうございます。
>①心房細動などからの塞栓性梗塞
②A to Aのようなアテローム血栓性梗塞の中の塞栓症
はどのように画像的に鑑別すべきでしょうか。
おっしゃるように、中大脳動脈(MCA)領域を広範に末梢まで含めて梗塞に陥っている場合は①であろうと推測されますが、小さい塞栓が心房細動から飛ぶこともありますので、サイズが小さなものは、①②の鑑別はできません。
大事なのはサイズが小さい場合に、安易に「ラクナ梗塞」と診断して、塞栓源検索を終了してしまわないことです。
小さな塞栓性梗塞をラクナ梗塞と診断して退院後、Afによる大きな心原性脳塞栓症で再発する可能性もあるためです。
ありがとうございます。
最後のピースが埋まった感じがします。
ESUSなんかもあるくらいなんで、常に塞栓を頭の片隅に…って感じにします。
塞栓源不明の脳塞栓症(Embolic Stroke of Undetermined Source :ESUS)ですね。
原因検索をしたけど結局分からなかったということは決して少なくない頻度でありますね。
こちらには脳梗塞全体の15-20%と記載がありますね。
http://www.mimihara.or.jp/ms/blog/%E6%9C%AA%E5%88%86%E9%A1%9E/672/
急性期をしのぐために原因を考えても仕方がないというのは同感です。一方で心筋梗塞ではスパズムなのか?プラーク破綻なのか?心房細動からの塞栓なのかの原因論は重要で、急性期はPCIかバイパスですが、再発予防にCa拮抗薬か、スタチンか、心房細動を探しに行くのかと方針がかわるのですが。脳血管の場合はどうなんでしょうか?冠動脈との差でしょうか?
アウトプットありがとうございます。
>脳血管の場合はどうなんでしょうか?冠動脈との差でしょうか?
同じだと思います。
初回のMRIだけでは判断ができないことがあるというだけであり、その後は塞栓性などの検索に向かいます。
初回のMRIだけでは情報が少ないので、その状態で(無駄な?)議論はせずに、エコーや脳血管造影など情報を揃えた上で原因を判断しようということです。
放射線技師です。
症例26.27のように、頚部のMRIを撮影して血栓が見つかった、というのは個人的に経験がないのですが(頭部MRI後に脳血管造影して血栓があり、緊急CASをした症例はありました)、
MRIでアテローム血栓性の脳梗塞が疑われたとして、そこから頚部MRIや頚部CTAなどにつなげていくのは、どういう所見を見てでしょうか?
アテローム血栓性脳梗塞の全例に頚部の検査をしてるわけではないと思いますので、、。
アウトプットありがとうございます。
>MRIでアテローム血栓性の脳梗塞が疑われたとして、そこから頚部MRIや頚部CTAなどにつなげていくのは、どういう所見を見てでしょうか?アテローム血栓性脳梗塞の全例に頚部の検査をしてるわけではないと思いますので、、。
頸部MRIやCTAまでするかは施設や担当医師にもよるかもしれませんが、アテローム血栓性脳梗塞が見つかればその後原因検索が行われます。
その際に簡便にできる頸部エコーは全例すると思われます。
そこで有意狭窄があれば、頸部MRIやCTA、場合によっては脳血管造影となります。
アテローム性血栓性のリアル…、題名が面白そうなのでひかれて動画を供覧させていただきました。
治療が一緒なら考えても…という意見に共感しますが、頭のトレーニングとして(老化防止?)しばらくは考察をすることとしました。
アウトプットありがとうございます。
>頭のトレーニングとして(老化防止?)しばらくは考察をすることとしました。
もちろん考えられる範囲で考えるべきだと思います。
DWI高信号だけみて脳梗塞あり、で終わりにしないのと同様ですね。
塞栓性、アテローム血栓性、ラクナ梗塞などの鑑別は必要ですし、通常画像からも鑑別できます。
なんとなく思っていた疑問でしたが、2つの専門の先生の議論を聞けて何かすっきりしました(^^)/
余裕があれば、考察も加えておくとなおよい、という感じでしょうかね。
アウトプットありがとうございます。
すっきりしていただけてよかったです。
>余裕があれば、考察も加えておくとなおよい、という感じでしょうかね。
もちろん考察はできる範囲でしつつ、必要な検査も追加しつつですね。
それでも最終的には絞りきれないこともあるので、いわんや最初の画像のみでは、ですね。
分水嶺梗塞は血行力学性と診断できますか
アウトプットありがとうございます。
分水嶺梗塞→血行力学性とは診断できません。
血栓性や塞栓性が原因の場合であっても分水嶺梗塞を来すことはあるためです。