【腹部TIPS】症例12  解答編

症例12

【症例】50歳代女性

画像はこちら

右下腹部の石灰化はどこの何と考えられる?

盲腸から開口する虫垂に根部から虫垂を形取るように石灰化を認めています。

虫垂のバリウム糞石を疑う所見です。

 

診断:虫垂のバリウム糞石

※虫垂炎を疑うような所見は認めていません。

 

このように消化管の盲端となっている部位に過去の胃十二指腸透視(いわゆるバリウム検査)や注腸透視のバリウムが残ることがあります。

その他所見:両側腎結石あり。

 

では、同じような症例を見てみましょう。

参考症例①50歳代男性

今回の症例と同じように虫垂を形取るようにバリウムを認めています。

では、似たような症例でこちらはどうでしょうか?

参考症例②50歳代男性

こちらの症例では、虫垂ではなく、結腸の憩室にバリウムが残っています。

なおこの症例では、左尿管結石を認めています。

お疲れ様でした。

今日は以上です。

今回の気づきや感想などを下のコメント欄にお願いします。