虫垂同定ブートキャンプ 補足
【補足症例1】40歳代 男性 スクリーニング
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【補足症例2】70歳代 女性 スクリーニング
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【補足症例3】50歳代 男性 スクリーニング
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【虫垂同定ブートキャンプ】補足の動画解説
虫垂炎がない場合、CTにおける虫垂同定率は約8割と言われています。
つまり、2割程度は同定できないことがあるということです。
右下腹部痛など虫垂炎を鑑別に挙げる状況で、炎症所見などない場合は、虫垂を同定できなくても、虫垂炎を否定してよいということでもあります。
補足症例のみなさんの回答
お疲れ様でした。
今日は以上です。
今回の気づきや感想などを下のコメント欄にお願いします。
補足症例になって急に難しくなりました(汗)。
いずれも超短い虫垂、と思ってしまいましたが、「同定できない」が正解だったのですね。
やられました。なかなかパーフェクト出せないですね(泣)。
ということで、ひたすら勉強あるのみ、ですので、引き続きよろしくお願いいたしますm(__)m
アウトプットありがとうございます。
すべての虫垂は同定できない、むしろできないものもそれなりの割合であるということを体感していただくのを15症例で忘れていましたので、補足症例にしました。
「同定できないことがある」という体験ですね。
こちらこそ引き続きよろしくお願いします。
補足症例の解説、ありがとうございました。
虫垂がない、よくわからない、という可能性を考えずに、必ずある前提で探してしまったことを反省しています。
症例1ではあるとしたらこれかな…と考えたものはありましたが、解説を聞いてから見返すとこれまで見た虫垂とは明らかに異なるものでした。症例2,3は虫垂がどこかよくわからなかったため、誤った見方をしていない分まだよかったと思っています。
1ヶ月間ありがとうございました。私の大学ではまだ臨床実習は再開していませんが、再開の際には積極的に画像を見ようと思います。
アウトプットありがとうございます。
>虫垂がない、よくわからない、という可能性を考えずに、必ずある前提で探してしまったことを反省しています。
必ずある前提が、虫垂同定ブートキャンプの15症例の経験からだとしたらそうではないので、補足が必要だと考えました。
「虫垂同定ブートキャンプでやったはずだ!必ず虫垂は同定できるのだ!!」
というわけではないということですね。
虫垂切除後はもちろんですが、そうでなくても同定できないことはありますので、覚えておいてください。
>1ヶ月間ありがとうございました。私の大学ではまだ臨床実習は再開していませんが、再開の際には積極的に画像を見ようと思います。
こちらこそ怪しいブートキャンプにご参加いただきありがとうございます(^^)
国家試験対策には直結しないブートキャンプですが、臨床や救急外来では役立ちますので、現場に出られたときに是非役立ててください。
楽しく読影させていただきました。沢山の画像を見た事で、読影力も上がったと思います。本当にありがとうございました。
症例2の方ですが、SMA,SMV周囲に結節影と脂肪織の上昇があるように見えますが、この所見は何なのでしょうか?
アウトプットありがとうございます。
>症例2の方ですが、SMA,SMV周囲に結節影と脂肪織の上昇があるように見えますが、この所見は何なのでしょうか?
おっしゃる通り、所見がありますね。
この所見は非特異的所見で、しばしば見られるものですが、前回なかったのにこの所見が見られて腹痛などの症状を認めている場合は、腸間膜脂肪織炎の可能性も考えます。
腸間膜脂肪織炎については、記事にしていたかと思ったら作っていないようです。
また時間を見つけて作成します。
何度も確認しましたがどの症例でも同定できず、最難関難易度3症例かと思い、降参しました。
同定できないが答えとは参りました笑
しかし勉強になりましたし、同定できないと答えることができたので自信にもなりました。これまでの15症例のおかげで同定できないと言えたのだと思います。ありがとうございました。
アウトプットありがとうございます。
>何度も確認しましたがどの症例でも同定できず、最難関難易度3症例かと思い、降参しました。
長い付き合いですので、最後何を出題してくるのか心理戦でもありましたね(^_^;)
>同定できないと答えることができたので自信にもなりました。これまでの15症例のおかげで同定できないと言えたのだと思います。
そうですね。できないものはできないと言えることが重要です。
どうにかひねり出すように、これかな~?と出した答えはすべて、「憩室」「短い虫垂?または術後?」ということでした(汗)。確かに虫垂炎術後って多いですものね。
アウトプットありがとうございます。
そうですね。悩ましい症例も実際はたくさんあります。
そんな場合は、同定できないと言うことは少なくとも虫垂炎はないとも言うことができますね。
補足症例ありがとうございます。
探せど探せど虫垂が見つからず、1ヶ月勉強して全然身についていなかったのかとガックリ来ていましたが、解説動画を見てそれで正解だったのだとわかってホッとしました。
虫垂がない、また分からないこともあるのだと頭に入れておきます。
ありがとうございました。
アウトプットありがとうございます。
>探せど探せど虫垂が見つからず、1ヶ月勉強して全然身についていなかったのかとガックリ来ていましたが、解説動画を見てそれで正解だったのだとわかってホッとしました。
虫垂は切除していなくても、絶対に見つかるわけではないという点を補足症例で覚えておいてください。
一旦ガックリさせて申し訳ありません(^^)
恐らくこれだろうというものは見つけた上で探しましたが、どうやら血管のようでした。
真に虫垂が見つけられない症例なのか、自分が見つけられていないだけなのか、自信を持つのが難しそうです。救急当直での読影などであれば患者本人に直接虫垂炎の手術歴を確認できますが、読影室での読影であれば記載がなければ困ってしまいそうです。虫垂がない、もしくは見つけられないくらい小さい虫垂だから少なくとも虫垂炎の所見はないだろう、と最終的には判断するというところでしょうか。
ちなみに、救急当直で腹部CTを取る場合に、冠状断の作成をお願いする場合はどういう場合か、先生の中で基準はありますか?救急なので基本的に全例お願いでもいいのか、腸閉塞など腸管の走行を確認したい時に限るのか、など・・・。
アウトプットありがとうございます。
>恐らくこれだろうというものは見つけた上で探しましたが、どうやら血管のようでした。
同じようなことはあります。細い虫垂なのかと思って追ってみるとずっと追えるという、つまり虫垂ではなく血管だということですね・・・・。
>虫垂がない、もしくは見つけられないくらい小さい虫垂だから少なくとも虫垂炎の所見はないだろう、と最終的には判断するというところでしょうか。
おっしゃるとおりです。同定できないということは少なくとも腫大がない、つまり急性虫垂炎は認めないということができます。
ただし、本当に虫垂がないのかをチェックした上でですが。実は盲腸の固定が悪いケースなどわかりにくいところで虫垂が腫大していたということもありますので。
>ちなみに、救急当直で腹部CTを取る場合に、冠状断の作成をお願いする場合はどういう場合か、先生の中で基準はありますか?
今では全例作成してくれているので、救急で全例お願いできる環境ならばそれがよいと思います。
そうでない場合は右下腹部痛のときは無条件で作って欲しいですね。
虫垂炎のみでなく、
・結腸炎の広がる様子
・膵炎の膵外への広がる範囲(主に腎下極以遠)
・腸閉塞の閉塞機転探し
・SMA塞栓の及ぶ範囲
などなど冠状断(場合によっては矢状断像もですが)があれば評価しやすくなることはいろいろあるので、なければ作成をその場でお願いすると思います。
虫垂がみえたような気がしてしまいました。
勉強になりますね。いつもありがとうございます!
>2割程度は同定できないことがあるということです。
>炎症所見などない場合は、虫垂を同定できなくても、虫垂炎を否定してよいということでもあります。
救急外来で不安になりますが、これを知っていると安心できますね。
アウトプットありがとうございます。
そうですね。
虫垂の腫大や周囲の炎症を疑う所見がなければ虫垂を同定できなくても、否定することができるということです。
ただし、「こんなところに虫垂あったんかい!腫大してるやないかいorz」
と言うこともたまにありますので、盲腸の場所や回腸末端をきちんと確認した上で否定することが大事ですね。
あとは冠状断像もしっかり観察してから同定できないという結論に達した方が無難ですね。
冠状断も含めて回腸末端から盲腸の範囲を確認して、なるべく最後まで虫垂を追いかけるようにします!
ありがとうございます。
うわーーー
全部同定できてしまいましたw
心の眼や先入観とは恐ろしいですね。。
腹痛との泥試合はまだまだ続きそうです。。
アウトプット&正直な告白ありがとうございます。
これまで15症例同定してきて、最後に「同定できないこともある」というのは、少し厳しい現実かもしれませんが、同定できないことも割とありますね・・・。
虫垂炎を見落とすとしたら、
・そもそも虫垂を見ていない(チェックしていない)
もしくは、一応見たけど
・右下腹部しか見ていない(結腸を追っていない)
・盲腸を盲端になるところまで追っていない。
・回腸末端を虫垂と判断した。
などが原因として考えられます。
逆に言えば、回腸末端を同定し、盲腸を同定し、盲腸を盲端になるところまで追って、その周囲に管腔構造がなければ、自信を持って虫垂炎はないと言えますね。
もちろん虫垂炎除外に一番良いのは異常のないかつairの入った虫垂を同定できることなのですが。
>腹痛との泥試合はまだまだ続きそうです。。
とりあえず、本編の方で泥仕合を続けましょう。
追加3症例、解説動画を見るまでは、皆さんの回答でも同定できた(おそらくも含めて)1/3程度はいらっしゃるので、あまりにわからず微妙に〇をしてしまった自分に対して自己嫌悪に陥っていました…。先入観を取り除いて無心になって回盲部を探していくことが大切な気がしました。
アウトプットありがとうございます。
>あまりにわからず微妙に〇をしてしまった
心の眼で見えてしまうこともあるかもしれませんし、憩室がそのように見えてしまうかも知れません。
またその憩室のように見えていた構造が実際は小さな虫垂だったということもあるかもしれません。
>先入観を取り除いて無心になって回盲部を探していくことが大切な気がしました。
そうですね。基本に忠実に探して、それでもないなら、ない!!と診断できることも重要です。
全部「見えない」で提出して、合っていたのでよかったです。心の眼で「これかな・・・」と思わせるものもありましたが自分にウソをつかないことが大事ですね。
アウトプットありがとうございます。
>全部「見えない」で提出して、合っていたのでよかったです。
素晴らしいです!
これまで同定できる症例ばかりを見てきましたが、2割程度は同定できないことを押さえておいてください。