胃結腸静脈幹(Gastrocolic trunk:GCTもしくはGT)とは

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  • 右胃大網静脈、前上膵十二指腸静脈、右上結腸静脈が合流しSMVに注ぎ込むまでの間の静脈の共通幹のこと。膵頭部前面に形成される。Henle’s gastrocolic trunkとも呼ばれる。
  • 胃結腸静脈幹(GCT)は胃と結腸の両方の静脈を、小腸、盲腸の静脈の静脈を中継することなしに集めると言う意味で重要と言える。
  • 膵頭部癌や膵炎などによるSMV浸潤、狭窄などで拡張したり直接静脈浸潤を受けて描出されなくなったりする。
  • 膵頭部癌でのGTの拡張は切除不能を示唆するとの報告もある。5mm以上を拡張とする。
  • 横行結腸間膜は十二指腸下行脚から膵頭部の前面を覆い膵体尾部の前下面に沿って横走し膵門部に達するが、その途中、膵鉤部の近くで腸間膜根部と合流する。
  • GTはその合流部に一致するため、その異常を知ることは膵癌の門脈系への進展の他に横行結腸間膜あるいは腸間膜根部への進展を知る手がかりになる。

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膵頭部癌で胃結腸静脈幹(GCT:gastrocolic trunk)に及ぶと

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膵頭部癌で胃結腸静脈幹(GCT:gastrocolic trunk)に及ぶとその末梢の静脈が拡張し、膵癌の発見の契機になる。

SMV閉塞では胃大網静脈から胃結腸静脈幹(GCT:gastrocolic trunk)の拡張や胃小彎の冠状静脈の拡張が認められる。

膵頭部癌を見逃さないポイント
静脈閉塞による側副路の発達の有無をチェック。
SMV閉塞では胃大網静脈からgastrocolic trunk(GCT)の拡張や胃小彎の冠状静脈の拡張が認められる。
肝硬変(LC)に起因しない胃食道静脈瘤に注意せよ。

 

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