先に結論:副鼻腔の4つと排泄経路(開口部)

副鼻腔 場所 どこへ排泄されるか
上顎洞 頬の奥(眼窩の下) 自然孔 → 篩骨漏斗 → 半月裂孔 → 中鼻道
前頭洞 おでこの奥 前頭陥凹 → 中鼻道
前篩骨洞 両目のあいだ(前) 半月裂孔など → 中鼻道
後篩骨洞 両目のあいだ(後ろ) 上鼻道 → 蝶篩陥凹
蝶形骨洞 鼻の奥のいちばん後ろ(トルコ鞍の下) 自然孔 → 蝶篩陥凹

上顎洞・前頭洞・前篩骨洞が中鼻道へ流れ出る共通の通り道をOMU(ostiomeatal unit)といい、ここが狭くなると複数の副鼻腔に副鼻腔炎が起こりやすくなります。CTの冠状断で確認します。

鼻腔・副鼻腔とその境界

鼻腔

  • 前方からみて三角形、鼻中隔で左右に分割
  • 鼻中隔には硬性部(篩骨、鼻中隔軟骨、鋤骨)と軟性部
  • 頂点→篩骨篩板、底辺→硬・軟口蓋、両脇→鼻腔側壁

関連:鼻腔のCT画像における正常解剖

上顎洞

  • 上面(眼窩底)を底におく逆四角錐台(ピラミッド)型。
  • 上壁→眼窩底、内側壁→鼻腔側壁、後壁→後部脂肪組織と翼口蓋窩、下端→歯槽突起

篩骨洞

  • 垂直板で左右に分けられた不正方形の蜂巣。
  • 天蓋部分→篩骨窩、外側→紙様板(眼窩内側壁)

関連:篩骨洞のCT画像における正常解剖

蝶形骨洞

  • 天井→トルコ鞍、後壁→斜台、下壁→上咽頭天蓋

関連:蝶形骨洞のCT画像における正常解剖

前頭洞

  • 下壁→眼窩上壁前部、後壁→前頭蓋窩

関連:前頭洞のCT画像における正常解剖

副鼻腔からの排泄経路(OMU:Ostiomeatal unit)

前部副鼻腔群

  • 前頭洞:前頭陥凹(鼻前頭管)を通り、前篩骨洞のすぐそば、または篩骨漏斗から中鼻道へ。前頭陥凹のまわりの蜂巣は人によって大きく異なるため、2016年の国際前頭洞解剖分類(IFAC)では、これらの蜂巣のパターンを分類し、手術範囲の計画や報告に用いることが提案されている。
  • 前篩骨洞:半月裂孔→中鼻道→鼻腔→鼻咽頭
  • 篩骨胞:lateral recessから。
  • 上顎洞:自然孔→篩骨漏斗→半月裂孔から。

後部副鼻腔群

  • 後篩骨洞 : 上鼻道→蝶篩陥凹→鼻腔→鼻咽頭
  • 蝶形骨洞:蝶篩陥凹→鼻腔→鼻咽頭

※閉塞部位に応じた粘液貯留、炎症波及

そもそもOMUとは?
  • 上顎洞、前部篩骨蜂巣、前頭洞が中鼻道へ排泄する経路の複合体のことであり機能単位を表す抽象的呼称である。上顎洞の排出口である篩骨漏斗から中鼻道、前篩骨洞、それに前頭洞に至る前頭陥凹を含めたあたりを指す。構成する解剖物は、鉤状突起、上顎洞自然口、篩骨漏斗、半月裂孔、中鼻甲介、中鼻道、篩骨胞などからなる。
  • OMUの評価にはCTの冠状断像が必須である。ただし鼻中隔や中鼻甲介の解剖学的変異は多くの人にみられ(術前CT 800例の93%に1つ以上)、変異があるだけでは病気とはいえません。
  • OMUの閉塞の原因となる解剖学的異常は、含気鉤状突起、中鼻甲介の含気、眼窩下 壁内側下面に進展した篩骨蜂巣、鼻中隔の彎曲・ 骨棘形成がある。

OMU1

篩骨漏斗は下図のように、上部で半月裂孔から、中鼻道に連続しており、下部で上顎洞自然口を経て上顎洞と連続している。※上顎洞からの排泄は自然口から中鼻道への方向へ行なわれる。

OMU2

参考文献

  1. Zinreich SJ. Functional anatomy and computed tomography imaging of the paranasal sinuses. Am J Med Sci. 1998;316(1):2-12. PubMed
  2. Earwaker J. Anatomic variants in sinonasal CT. Radiographics. 1993;13(2):381-415. PubMed
  3. Wormald PJ, Hoseman W, Callejas C, et al. The International Frontal Sinus Anatomy Classification (IFAC) and Classification of the Extent of Endoscopic Frontal Sinus Surgery (EFSS). Int Forum Allergy Rhinol. 2016;6(7):677-96. PubMed
  4. Lund VJ, Stammberger H, Fokkens WJ, et al. European position paper on the anatomical terminology of the internal nose and paranasal sinuses. Rhinol Suppl. 2014;24:1-34. PubMed

画像診断を無料で学べるコンテンツ

腹部画像診断を症例で学ぶ
無料講座

腹部画像診断を症例で学ぶ

4日に1回、朝6時に症例が届き、実際に画像をスクロールして読影する講座です。90症例以上・1年以上続く講座で、医師・医学生・放射線技師・看護師など10,000名以上が参加中です。

講座に参加する(無料) →
胸部レントゲンの正常解剖を31日で
無料講座

胸部レントゲンの正常解剖を31日で

1日3分、全31日で胸部レントゲンの正常解剖の基礎を学ぶ参加型の講座です。全日程に簡単な動画解説が付いています。

講座に参加する(無料) →
画像診断LINE公式アカウント
登録特典あり

画像診断LINE公式アカウント

新しい企画やモニター募集のお知らせを配信しています。登録すると特典として、脳の血管支配域のミニ講座に無料で参加できます。

LINEで友だち追加 →