CT造影剤(ヨード)の使用前に問診(確認)すべき項目
問診するように強く勧められる項目
- 造影剤使用歴、副作用歴とその症状
(例:吐き気、嘔吐、かゆみ、湿疹、呼吸困難、意識消失、血圧低下、その他) - 喘息(活動性か非活動性か)
- 腎障害(血清クレアチニン値、eGFR)
問診するように勧められる項目
- 喘息を除くアレルギー歴、アレルギー体質
- 甲状腺疾患
- 心疾患
- 糖尿病
- 妊娠
問診するように勧めるだけの根拠はない項目
- 親族、家族の造影剤以外も含むアレルギー
- 高血圧
- 授乳
ヨード造影剤でアレルギーの既往があったらどうする?
過去にヨード造影剤でアレルギーの既往があれば、次は必ず使えないかというとそうではありません。その過去のアレルギー症状の程度によります。
ただし、少しでも過去にアレルギー反応がある患者さんは要注意で、観察しなければなりません。
また、軽度でもアレルギーの症状があるならば、前投薬を投与するケースもあります。
軽度のアレルギー反応とは?
- 嘔気・嘔吐
- 味覚障害
- 咳嗽
- 搔痒感
- 局所の皮疹や膨疹
- 鼻閉
- 頭痛
- 発汗など
これらが以前の造影剤検査で出ているとわかっている場合は、ステロイドの前投薬を投与することがある。(点滴が現実的でない外来患者さんなどは、ヨード造影剤施行の12時間および2 時間前に、プレドニゾロン30mg の経口投与を行うことがある。)
※直前のステロイド点滴は効果があるという報告と、ないという報告がある。
また、前回使用しているヨード造影剤と異なる種類のものを投与する。
これ以上の症状、
- 広汎な皮疹や膨疹
- 喘息発作
- 呼吸苦
- ショック
- アナフィラキシー
などを起こしているならば、使用禁忌とする。