溶接工肺
・近年では新規発生数が最も多い塵肺。
・溶接の際に発生するヒユームを吸入することによって起こり、主たる吸入物質は酸化鉄。
・酸化鉄じんは、肺胞内、肺胞壁、血管周囲間質内などに沈着。
・鉄じんは線維増殖傾向に乏しいが、肺胞壁の線維性肥厚、膠原線維の増殖・結節形成、肺気腫などの不可逆的変化も来す。
・臨床症状は咳、喀痰、息切れなど。無症状例も多い。
・血清フエリチン高値の症例もあり。
・喀痰、BAL液中にマクロファージに食食された鉄を証明することあり。
溶接工肺の画像所見
レントゲン所見:
・径3mm程度までのやや不整形の小粒状影。または、網状影、蜂巣肺などの不整形陰影。
・中下肺優位に密に分布。
CT所見:
・小葉中心性の粒状影。斑状影。
・分枝状影。
・小葉間隔壁の肥厚。
・肺気腫。胸膜プラーク。蜂巣肺。