腓腹筋頭種子骨(fabella、ファベラ)とは?
- 種子骨(sesamoid bone)の一つ。(種子骨は腱などが摩擦を受けやすい場所に生じ、摩擦や衝撃を和らげる役割がある。(人体で最大の種子骨は膝蓋骨である))
- 腓腹筋頭種子骨は腓腹筋外側頭に存在し、膝のレントゲンやCTで大腿骨外側顆の後方に石灰化結節として認められる。
- どの年齢にも認められうる。
- 一般的に臨床的意義は低いが、腓腹筋頭種子骨の骨折や壊死、骨軟骨炎、また腓骨神経障害などが報告されている。
- 強い疼痛、限局した圧痛、膝伸展時の痛みの3症状がみられる場合、ファベラ症候群として治療される。
- 関節ネズミや骨折により生じた骨片などと誤認しないように注意。
症例 60歳代女性 右高原骨折症例
腓腹筋外側頭に石灰化を認めており、腓腹筋頭種子骨(fabella、ファベラ)を疑う所見です。
関連ページ:膝関節MRIの矢状断像の正常解剖
参考文献:
- 画像診断に絶対強くなるツボをおさえる!P120-1
- 必ず診療に役立つ スポーツ障害の画像診断 P206